【講義概要】
この授業は大きく分けて二つのパートからなります。一つは論理的・批判的思考パートで、そこでは論理的思考・批判的思考とはどのようなものかについて解説します。特に論理的思考においては、練習問題を解くなど、論理的思考を実際に身につけられるような授業内容になるよう努めます。もう一つは哲学パートで、そこではさまざまな思考実験を紹介します。思考実験とは頭の中で考えて行なう実験で、ある考え方を突き詰めるとどうなるのか、この問題における重要な論点は何か、そういったことをはっきりさせるために行なわれる実験的想像です。哲学パートではそうした思考実験を通じて、その思考実験が登場した哲学分野の概説を行ないます。なお、こうしたパートの区別は授業を行なううえで便宜的に設けたもので、論理的・批判的思考と哲学が別物だとか、ましてや無関係だということを意味しません。むしろ哲学をするうえで論理的・批判的思考は必要不可欠であり、そのため論理的・批判的思考パートは哲学的問題を有意義に考えるための必要な布石であるということに留意してください。
【学習到達目標】
論理的・批判的思考とはどのようなものかを説明でき、それらを生かして哲学(さらには他の領域)でなされている議論を整理できる。また、様々な思考実験を通じて、論理的・批判的思考を生かしつつ今までの自分の考え方や常識を根本的に見直すことができる。さらにはそうした思考法や哲学を楽しむことができる。
【履修上の注意】
基本的にスライドを用いた講義形式ですが、これは学生からのレスポンスを排除するものではありません。わからないことや疑問点があれば積極的に発言することが望まれます。
また、この授業には「死」や「暴力」に関して言及されることがあります。苦手な方はご注意ください。
【事前準備学習】
事前:授業で使用する資料を何らかの方法で配布するので、よく目を通しておいてください。それとともにわからない点や疑問点を探して、授業内での解消ができるよう準備しておいてください。
事後:与えられた課題(コメントペーパー)に取り組んでください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
| 教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
| 参考書 | 『100の思考実験―あなたはどこまで考えられるか』 ジュリアン・バジーニ(著)、向井和美(訳) 紀伊国屋書店 2012 『幸福とは何か 思考実験で学ぶ倫理学入門』 森村進 筑摩書房 2018 『動物からの倫理学入門』 伊勢田哲治 名古屋大学出版会 2008 『ワードマップ 現代形而上学 分析哲学が問う、人・因果・存在の謎』 鈴木生郎・秋葉剛史・谷川卓・倉田剛 新曜社 2014 |
| 指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
毎回のコメントペ―パ―の内容(15回×3%)、定期試験(55%)を合わせて評価する。
【講義テーマ】
| 回数 | テーマ | テーマURL |
| 1 | 導入&論理的思考を身につけよう(1)〜命題・否定〜 | |
| 2 | 論理的思考を身につけよう(2)〜矛盾・連言・選言・条件文〜 | |
| 3 | 論理的思考を身につけよう(3)〜演繹・帰納・アブダクション〜 | |
| 4 | 論理的思考を身につけよう(4)〜論理法則・述語論理〜 | |
| 5 | 批判的思考について学ぼう(1)〜議論の特定〜 | |
| 6 | 批判的思考について学ぼう(2)〜言葉の意味の確定・前提の検討・推論の検討〜 | |
| 7 | 火星への旅〜人格の同一性について〜 | |
| 8 | ラプラスの悪魔〜自由意志について(1)〜 | |
| 9 | フランクファート型事例〜自由意志について(2)〜 | |
| 10 | トロリー問題(転轍機のケース)〜倫理学入門(1)〜 | |
| 11 | トロリー問題(歩道橋のケース)〜倫理学入門(2)〜 | |
| 12 | お見舞いの理由〜倫理学入門(3)〜 | |
| 13 | 経験機械〜幸福とは何か(1)〜 | |
| 14 | 見知らぬ乗客〜幸福とは何か(2)〜 | |
| 15 | 定期試験について | |
| 16 | 定期試験期間 | |