【講義概要】
第二次世界大戦後に政治的な独立を達成したアジアの国ぐにの多くは、ふたつの政治的課題に直面してきました。
第一に、アジアの国境線は、植民地支配や東西連戦によって「人為的」に引かれたものです。多様な民族・宗教が共存するアジアの国ぐには、「人為的」に国家統一や国民統合を進めなくてはなりませんでした。第二に、アジアの国ぐには政治的な独立につづいて、経済的な自立を目指しましたが、経済開発のために、外国資本や援助に依存しなくてはならないというジレンマもありました。
国家統一、経済開発の過程では、人権や自由が制限されたり、紛争が発生したりすることも少なくありません。
アジア政治経済論では、東南アジアを中心に、このようなアジアの国ぐにの政治状況、歴史的背景を概観したうえで、東南アジアと日本の関係を、視聴覚資料を通じて考えます。
なお、本講義では、国際文化学部におけるディプロマポリシー(DP)に挙げられる、以下の能力の獲得を目指します。
①日本および世界の各地域の文化・歴史・社会・政治・経済などを十分に理解し、グローバル社会における多文化理解ができている
②国際社会における文化的・歴史的・社会的・政治的・経済的な対立の構造を理解し、その解決のための行動のあり方を考察することができる
【学習到達目標】
・アジア(とくに東南アジア)の政治を考える際の基礎的な知識を身につけ、現在のアジア情勢を分析する力を養う。
・自身がアジア(とくに東南アジア)で起きているさまざまな問題と切り離せない存在であることを理解する。
【履修上の注意】
とくに東南アジア圏(インドネシア、タイ、フィリピン)への中長期・短期留学を検討している学生は、必ず履修してください。
【事前準備学習】
・アジア(とくに東南アジア)の政治に関心をもち、つねに新聞やテレビなどで情報の収集に努めること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
| 教科書 | 授業中に適宜指示する。 |
| 参考書 | 明石書店エリア・スタディーズ『(国名)を知るための○○章』は、その国について幅広く紹介しているので、関心のある国だけでも読むことを勧める。 |
| 指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業態度(20%)、学期中課題(80%)
【講義テーマ】
| 回数 | テーマ | テーマURL |
| 1 | 東南アジアを知る① 多様な民族、宗教、文化 | |
| 2 | 東南アジアを知る② 東南アジアの植民地化と独立 | |
| 3 | 東南アジアと日本の関わり① 日本軍政と戦争賠償 | |
| 4 | 東南アジアと日本の関わり② 日本の経済進出の足がかりとなったODA | |
| 5 | 東南アジアの政治① 天然ガス開発とアチェ紛争 | |
| 6 | 東南アジアの政治② パプア鉱山開発と先住民族 | |
| 7 | 東南アジアの政治③ 21世紀最初の「独立国」東ティモール | |
| 8 | 東南アジアの政治④ ビルマ軍事政権と民主化 | |
| 9 | 東南アジアの経済① フィリピン・バナナと人権 | |
| 10 | 東南アジアの経済② 森林破壊をともなう「環境にやさしい」パーム油 | |
| 11 | 東南アジアの経済③ ファストファッションと環境・労働 | |
| 12 | 東南アジアと日本の関わり③ 技能実習生 | |
| 13 | 東南アジアと日本の関わり④ 看護師と介護福祉士 | |
| 14 | 東南アジアと日本の関わり⑤ 難民申請者 | |
| 15 | 総括(学期の振り返り) | |
| 16 | 定期試験期間 | |