【講義概要】
本講義では、「学部・学科の専攻」を意識したテーマを軸として、1つのテーマに沿って文学作品を読み解く方法を学修します。また、古代から現代までの作品を扱うことで、日本文学に親しみ、基礎的な知識を身につけることを目指します。
講義では、毎回テーマを設定し、それに沿って文学作品を読み解いていきます。前近代には現代と同じ意味で「スポーツ」の概念に対する語はありませんが、当時行われていた「競技」、「武芸」、「遊戯」、「儀礼」では身体の鍛錬が必要だったでしょう。それらをテーマとして「身体」「運動」に関わるものを中心に文学作品を概観します。作品理解の中で、そのテーマが当時どのような役割を持っていたのか、時代の中での意味を考察し、当時の時代的・文化的背景についても理解を深めます。
また、近代以降の文学では、近代になって生じた「スポーツ」という概念を確認した上で、文学作品との関係、作品に対する影響を考えます。
さらに現代の漫画やアニメーション作品も取り上げ、文学の解釈を楽しみます。
学期の終わりに、これまでの授業で取り上げた作品から、自身でテーマを設定して解釈するプレゼンテーションを行います。プレゼンテーションを行う中で、自分の考えを深め、それを論理的に話す能力、質疑応答を通して聞く能力をも高めます。
なお、「【教養】日本文学」は、名古屋学院大学ディプロマ・ポリシーのうち、「知識・技能」の「1) 人間、社会、文化、自然等に関する幅広い知識を身に付けている」、および「思考力・判断力・表現力」の「2) 他者に対して、自分の考えを口頭や文章によって的確に伝えることができる」に関連した科目です。また、カリキュラム・ポリシー「教育内容」の《NGU教養スタンダード科目》「歴史・文化・社会・自然・人間・生命・地域に関する科目」に該当します。
【学習到達目標】
・文学作品を1つのテーマから読み解く方法を身に付ける。
・各時代の日本文学作品について、基礎的な知識を身に付ける。
・文学作品の内容を捉え、当時の考え方や文化について理解する。
・プレゼンテーションを通して、自分の考えを論理的に表現する力を養う。
【履修上の注意】
毎回、リアクションペーパーの提出を課します。
学期の後半に、自身で設定したテーマでプレゼンテーションを行います。
【事前準備学習】
受講後は、毎回、その時間内に扱った内容を復習しておくこと。
必要がある場合は、適宜、指示します。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 講義の中でプリントを配布します。 |
参考書 | 講義の中で適宜、紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点60%、最終レポート40%の総合評価です。
平常点は講義内に提出のリアクションペーパーの内容とその提出状況、およびプレゼンテーションで評価します。
最終レポートは、プレゼンテーションをふまえて執筆、提出すること。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 古典文学と球技 : 蹴鞠の説話 | |
3 | 古典文学と鷹狩 : 鷹狩の説話/鷹狩の起源 | |
4 | 古典文学と神通力 : 飛行の説話-久米仙人の説話を中心にー | |
5 | 古典文学における身体表現 : 怪異説話をめぐって | |
6 | 軍記物語と弓術 : 犬追物を中心に | |
7 | 軍記物語と馬術・武芸 ー『平家物語』や『太平記』を中心にー | |
8 | 絵巻に親しむ :本文と絵画の解釈 | |
9 | 近代文学作品とスポーツの概念 | |
10 | 明治・大正期の作家とスポーツ | |
11 | 正岡子規の作品と野球 | |
12 | 古典文学の再解釈: 古典文学を扱った現代の漫画・アニメーション作品 | |
13 | プレゼンテーション(1): 簡潔でわかりやすい発表を工夫する | |
14 | プレゼンテーション(2): 適切な質問の仕方を学ぶ | |
15 | 授業のまとめとレポート提出 | |
16 | 定期試験期間 | |