【講義概要】
現代社会では、個人・会社・公益法人・NPO法人などが経済活動を行っているが、その活動内容を把握し、報告し、より優れた活動方針を決定するときには、会計報告が必要不可欠である。また、国民の義務である適切な納税も会計報告をもとに決定される。さらに、最近よく「ITにより企業競争を勝ち抜く」という表現がみられるが、これは「会計情報をすばやく有効に利用し、戦略を立て、企業活動を行う」、と言う意味で使用されている。また銀行が、企業に融資するかを決定するときも会計報告は重要な判断材料である。このように、私たちの生活は会計と切り離すことはできない。
DPにおいて、知識・技能としては、実際のビジネスや企業経営が直面する諸問題(たとえば企業財務における経理部門のIT化)の本質を理解し、修得した知識や技能を活用してそれらの諸問題に対する解決策(会計情報の集積・管理や戦略の企画・分析、データベースの効率的活用)を探求する能力を身に付けることを目標としている。
また、産業や市場および企業の持続的成長が社会経済の健全な発展に大きく影響を与えていることを認識し、そのために会計情報IT化が担う役割や現状の情報管理や制約条件等の問題を見つけて解決していくために、必要な思考力・判断力を身に付け、論理的に説明できることを目標としている。
講義ではまず、会計報告書である財務諸表について、有価証券報告書などにより得られる会計情報について学習する。そしてその財務諸表を作成する手続である「簿記」について確認し、その知識をもとに、PCを用いて決算書やデータベースの作成の基礎を演習する。
【学習到達目標】
コンピュータ会計システムの基本構造を理解し、その動作を確認する。
【履修上の注意】
・この講義は、Microsoft EXCELおよびACCESSを使用する。財務情報を利活用することに興味を持つとともに、企業活動をデータに反映させることの重要性を理解しているか、積極的に調査するスキルを持つことを前提としている。
・諸般の事情により、必要に応じて授業実施方法について変更する場合があります。
【事前準備学習】
決算書の様式や簿記的な発想法を確認・理解しておくこと。また、データベースを利用した会計処理も演習する予定であるため、Excelの初歩的な計算ツールなども確認しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・試験(まとめのテスト)および授業への取り組みの姿勢(課題提出状況等)を総合的に評価します。
・最終講義における試験が成績評価には大きく影響しますが、毎回の講義における課題も平常点として評価対象に含まれます。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス | |
2 | 有価証券報告書 | |
3 | 会計情報の基礎 | |
4 | 会計情報の目的 | |
5 | 簿記一巡 | |
6 | 貸借対照表分析 | |
7 | 財務指標 | |
8 | 損益計算書 | |
9 | 貢献利益 | |
10 | 損益分岐点分析 | |
11 | 報告書作成①商品有高帳 | |
12 | 報告書作成②合計残高試算表 | |
13 | データベース概念 | |
14 | データベースの基礎 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |