【講義概要】
この演習では、春学期に引き続き、国際性という特徴をもつ海商法の分野から、国内外の船舶事故事例などを題材として取り上げます。テーマによって判例や文献を指定しますので、授業ではグループに分かれて(または個人で)レジュメを作成し、報告を行ってもらいます。法学についての基礎知識の習得を前提に、船舶事故などから生じる法律問題に関連する法制度の趣旨・内容を理解し、その解決策を探りながら、法的な思考力を培うことを目指します。
なお、本演習は、法学部ディプロマ・ポリシーのうち、「現代社会の法問題を解決するために、多様な視点から法的分析を加える」こと、「他者との議論を通じて、他者の意見を理解し、自らの法的な見解を述べる」ことを目的とします。また、カリキュラム・ポリシー上の「グループワークやプレゼンテーションなどを通して、講義科目で修得した知識の定着を図る」ことを目指します。
【学習到達目標】
・運送分野関係の法律(商法・海商法、国際海上物品運送法)及び条約に関する基礎知識を習得すること。
・法的な視点や思考力を培うこと。
・プレゼンテーションを通じて、話す・伝える・聞く力を身につけること。
・法律文書の読解力、書き方を身につけること。
【履修上の注意】
・報告テーマは、2回目の授業において指定しますが、受講者が選定することも可能です。
・指定テーマについてグループごとにプレゼンテーションによる報告をしてもらい、全員で議論します。
毎回の授業では、一人ずつ発言してもらいますので、積極的な参加に心かけてください。
【事前準備学習】
・補足資料や判例の配布がある場合、事前に熟読してください。
・グループ(個人)ごとに割り当てられたテーマについて調査・資料作成など事前の報告準備が求められます。
・資料作成においては、過去の新聞記事やオンラインでの資料調査が必要となります。大学図書館のデータベースを積極的に活用してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | ・参考書は、授業時に適宜紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・平常点100%
グループワークへの参加態度、報告資料の内容、議論への参加態度を総合的に評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス、グループ分け・分担決め | |
2 | 春学期の復習 | |
3 | 判例の読み方 | |
4 | レジュメの作成方法、引用方法 | |
5 | 船舶所有者と船長 | |
6 | 物品運送契約、旅客運送契約 | |
7 | 約款(標準運送約款、国内旅客運送約款) | |
8 | 運送証券 | |
9 | 運送人の責任 | |
10 | 運送人の責任の減免 | |
11 | 船舶の堪航能力 | |
12 | 船主責任制限制度 | |
13 | 油濁損害に関する責任制度 | |
14 | 旅客運送 | |
15 | 演習の振り返り | |
16 | 定期試験期間 | |