【講義概要】
「痛み」は主訴の70%を占め,細分化された診療の中に共通する問題であり,社会経済の面でも重要な問題です。
「痛み」には,今まで自分が経験してきた「痛み」と同様に理解できるものだけではなく,見た目からはその「痛み」が想像できないようなものもあり,両者の発生メカニズムは異なっています。このような痛みの概念ならびに病態について理解し,痛みの病態をとらえるために必要な評価が選択実施できる知識を身に着けます。また,評価から解釈される病態に対して理学療法を実践していくための基礎となる知識付けを行い,考え方を深められるようにします。
この授業は,本学部のディプロマ・ポリシー【知識・技能】の「専門職として必要とされる観る力、聴く力、伝える力を身につける」「理学療法専門領域の知識と技術を身につける」【問題解決能力】の「最新の情報を収集、理解できる能力を身につける」【人間性】の「価値観の多様性を理解する」「他者の感情を察し、理解することができる」などの能力を養うことを主な目的としています。
【学習到達目標】
1.痛みの定義・概念を理解し、説明できる。
2.急性痛について理解し,説明できる。
3.慢性痛について理解し,説明できる。
4.痛みのリハビリテーション評価の考え方,種類,特徴,適応について理解し,説明できる。
5.痛みに対するリハビリテーションについて理解し,説明できる。
【履修上の注意】
教科書を中心に必要に応じて資料提示しながら講義を進めます。予復習をしてください。授業中ならびに授業後の質問は大歓迎です。積極的に学修してください。
【事前準備学習】
教科書を指定しましたので、事前に目を通しておくことをお勧めします。また指定図書も図書館に入っていますから利用してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『ペインリハビリテーション入門』 沖田実 他 三輪書店 2019 教科書は簡潔にまとめた記載となっています。さらに深く学習するには参考書・指定図書などにあたるようにしてください。 |
参考書 | 『機能障害科学入門』 沖田実 他 九州神陵文庫 2010 『臨床痛み学テキスト』 熊澤孝朗 監訳 名古屋大学出版会 2010 『ペインリハビリテーション』 松原貴子 他 三輪書店 2011 『痛みの集学的診療:痛み教育コアカリキュラム』 日本疼痛学会 痛み教育コアカリキュラム編集委員会 真興交易(株)医書出版部 2016 『慢性疼痛治療ガイドライン』 厚生労働省慢性の痛み政策研究事業研究班 真興交易(株)医書出版部 2018 『慢性診療ガイドライン』 痛み関連学会連合 真興交易(株)医書出版部 2021 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業内での取り組み状況および試験により総合的に判断して評価を行います。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 痛みの定義・概念 | |
2 | 侵害受容性疼痛 | |
3 | 神経障害性疼痛 | |
4 | 痛覚変調性疼痛 | |
5 | 痛みのリハビリテーション評価の考え方 | |
6 | 痛みのリハビリテーション評価 | |
7 | 痛みのマネジメント | |
8 | 授業のまとめ | |