【講義概要】
人の形態や体力、身体機能を評価することは、競技選手に限らず、幼児から高齢者まで意義深い。測定し、自分の体力が数値になって表されることによって、自分の体力が同年代の人と比べてどの程度なのか確認できたり、トレーニングや運動・スポーツを実践している者にとってはその効果を的確にかつ客観的に確認することができる。ところが誤った方法や毎回異なった方法で評価すると、数値等に含まれる意味が異なるために経時的な変化をみることができなくなる。
そこで本講義では、全ての世代でおこなわれている「新体力テスト」をはじめ、目的に応じておこなわれている形態や体力、身体機能の測定方法を正確に理解すると共に、理解した内容を実際に用いる事ができるようにする。さらにこれらの測定で得られたデータの持つ意味を理解し、測定実施者に対してフィードバックをできるようにする。
この授業は、本学のディプロマ・ポリシーのうち以下の能力を養うことを主な目的としています。
【知識・技能】
・健康や体力の維持向上に対する運動の効果について理解し、その機序を説明することができる。
【思考力・判断力・表現力】
・社会におけるスポーツや健康に関する課題の実態を把握し、その関連要因、解決方法あるいは改善策を提示することができる。
【主体性・多様性・協働性】
・スポーツや健康に関する情報を積極的かつ広範に求める態度を身につけている。
【学習到達目標】
1.健康や体力の維持向上を客観的に示す種々の体力測定法を理解し、説明できるようになる
2.体育・健康・スポーツ科学に関するデータを収集するための基本的な測定ができるようになる
3.体力測定によって得られたデータの意味を理解できるようになる
4.測定実施者に対してフィードバックをできるようになる
【履修上の注意】
・授業への出席は大前提である。
・授業中の携帯電話・スマートフォン等の通信機能を有する電子機器の使用は、指示した場合を除いて厳禁とする。
・授業内で体力測定等の実習をおこなうので、測定をすること、されることに同意した上で履修すること。
・教材教具の都合や理解度等により内容を変更することがあります。
授業の詳細は、初回授業時に説明します。
必ず出席ください。
【事前準備学習】
・様々な測定方法やデータの処理方法を実践的に学びます。
・授業で使用した資料を授業後に1週間公開します。ノートへの記載漏れ等がないことを確認し、授業で学んだことを再確認すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『新体力テスト―有意義な活用のために』 文部科学省 『スポーツ測定評価学改訂版 からだの形と働きを測る』 角田直也, 須藤明治 文化書房博文社 2012 『健康づくり・介護予防のための体力測定評価法第2版』 田中喜代次, 木塚朝博 金芳堂 2013 『ACSM健康にかかわる体力の測定と評価 その有意義な活用を目ざして』 アメリカスポ-ツ医学会, 青木純一郎 鍬谷書店 2010 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・全授業数の80%以上出席した者を評価対象とする
(ここで言う出席とは、授業開始時に出席カードを回収できたことを指します。遅刻や欠席は出席にあたりません)
・電車の遅延、教育実習や就職活動、コロナやインフルエンザで欠席した場合は、そのことを考慮して成績を付けることがある。その事象が発生した翌週あるいはできるだけ早い時期に必ず証明書を添えて欠席届を提出すること
・第1回目の授業も評価対象になるので、欠席しないこと
・授業内のレポート課題(40%)、定期試験(40%)、授業態度(20%)により総合的に評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 体力テストや運動能力テストの意義 | |
2 | 体力テストや運動能力テストの条件 | |
3 | 身体組成(形態計測、体脂肪測定)の測定法 | |
4 | ラボテストとフィールドテスト | |
5 | 新体力テスト | |
6 | 介護予防のための体力測定法と評価 | |
7 | 競技者のための体力測定法と評価(全身持久力) | |
8 | 競技者のための体力測定法と評価(最大筋力、筋持久力、筋パワー) | |
9 | 体力・運動能力テストの実際(青少年対象) | |
10 | 体力・運動能力テストの実際(中高齢者対象) | |
11 | 体力・運動能力テストの実際(競技者対象) | |
12 | 体力・運動能力テスト結果のフィードバック | |
13 | 質問紙調査の実際 | |
14 | 質問紙調査票の作成 | |
15 | 身体活動の測定評価 | |
16 | 定期試験期間 | |