名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
4限英語学講義1秋A名古屋 22綾野 誠紀FE2301

【授業情報】

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講義概要

この講義では、現代の言語理論をリードしてきたNoam Chomskyの生成文法(Generative Grammar)の基本を学ぶことになります。生成文法とは、人間が言語(母語)を使う際に用いている(無意識の)知識を解明しようとする科学的試みです。つまり、私たちは言葉を話し、理解することができますが、そのために様々な知識が必要です。その様々な知識の中で、もっとも重要であると考えられる「文を作り出すシステム(=syntax(統語論))」を探っていくというのが生成文法であるわけです。その生成文法の基本的な考え方を学ぶことがこの講義の目的になります。英語学講義1では、生成文法における言語観、母語話者の持つ言語能力を押さえた上で、「統語構造」について学ぶ予定です。なお、授業にメリハリをつけるために、語学スキル的な要素を(部分的に)取り込みます。 なお、このコースを学修すると、ディプロマポリシーで言及されている「英語が持つ特質や特徴についての十分な知識を獲得し、理解を深めること」ができ、並びにカリキュラムポリシーで言及されている「英語に関する専門的で深い学識」を身につけることができます。



【学習到達目標】

現代の理論言語学の土台である生成文法の基本的考え方がわかるようになります。スキル的には、英文法並びに和文英訳の力が身につきます。



履修上の注意

ヒトの高度認知活動である言語に興味のあることが条件です。生成文法は文法という名がついていますが、いわゆる学校文法(外国語学習のための文法)とは全く異質のもので、生成文法を学んだからといって英語がよくわかるようになるということではありません。「人間とは何か?」「ヒトにとって言語とは何か?」を知りたい、知的好奇心のある学生でないとついてくることはできません。なお、毎回出席はとりますが、すべて出席したからといって、このコースの単位が保証されるわけではないことは言うまでもありません。



【事前準備学習】

1. 開講時に配布するプリントを見て、その日に教室でとりあげる問題を自力で解いてください。(もちろん、辞書や文法書を参照するのはかまいません。日本語に捕らわれず、自分が表現できる英文を作ってもかまいません。)
2.講義の部分はその週に必ずノートを見て復習しておきます。その際に疑問に思ったことは次の週に質問することを薦めます。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書最初の授業で提示します。
参考書最初の授業で提示します。
指定図書一覧

評価方法

平常点15点  テスト(小テストを含む)85点



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1イントロダクション:理論言語学の考え方
2言語能力と文法。英文法の確認:文の主要素(主語、目的語、補語)
3文組み立て工場としての「統語論」。英文法の確認:五文型
4名詞句の構造。英文法の確認:時制と形式
5動詞句の構造。英文法の確認:注意すべき時制
6句構造規則:表記法。英文法の確認:アスペクトと時制の違い
7句構造規則:その展開。英文法の確認:アスペクトの表し方
8名詞句の句構造規則。英文法の確認:単純不定詞
9動詞句の句構造規則。英文法の確認:完了不定詞
10句構造規則と樹形図。英文法の確認:分詞の機能
11文法性の判断と非文の概念。英文法の確認:分詞、形容詞、関係節
12樹形図上の関係:Cコマンド。英文法の確認:動名詞
13否定極性項目とCコマンド。英文法の確認:完了動名詞
14回帰性。英文法の確認:準動詞のまとめ
15句構造文法の問題点。
16定期試験