【講義概要】
進路指導とは児童・生徒が自ら将来の進路を選択・計画し、その後の生活によりよく適応し、能力を伸長するように、教員が組織的・継続的に指導・援助する過程であり、長期的展望に立った人間形成を目指す教育活動である。
生徒指導とは、児童生徒が、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことである。なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う学習指導と並ぶ重要な教育活動である。また、このような教育活動を組織的に進めていくために必要な知識・技能や素養を現場の実態と重ね合わせながら理解し、適切な指導を考察することができる。DP【知識・技能】
*教員の実務経験: 小学校教諭・学校カウンセラー、ガイダンスカウンセラー
*実務をいかした教育内容
小学校教諭、管理職及び学校カウンセラー、ガイダンスカウンセラーとして、様々関わってきたケースや事例経験に基づいて、児童・生徒の実態や現場に即した保護者対応や専門機関との連携など、実務経験を基に解説する。また、講義を基に、教育現場にそった今日的な課題について討議し、プレゼンテーション能力を高め、実効性のある教員養成のための基本的な指導法の確立を目指すことができるようにする。
【学習到達目標】
・教育課程に生徒指導の位置づけを理解し、集団指導・個別指導の方法原理を考えることができる。
・基礎的な生活習慣の確立や規範意識の醸成等の日々の生徒指導の在り方を論じることができる。
・暴力行為、いじめ、不登校等の生徒指導上の課題に対し適切に対応することができるようにする。
・進路指導、キャリア教育の視点に立った授業改善や体験活動の方法を習得することができる。
【履修上の注意】
私は、教員になる夢をもって教職課程を履修する学生の心に寄り添い、自信と希望に満ちあふれた実践的指導力のある教員を養成していきたいと考えています。それ故、本講義では、将来教員になったことを想定して、子どもたちとの向き合い方を、多方面から思考、判断し、確固たる考えを表現できるよう意識をしっかりもって臨んでほしい。
【事前準備学習】
今日的な教育課題について、マスメディアの報道を通じて最新の情報を得るようにすることが望ましい
講義のグループワークやディスカッションのための事前準備
講義資料の着実な習得のためのレポート作成
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 生徒指導提要デジタル版(令和4年12月文部科学省)
必要に応じて授業時間に資料を配付する。
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参考書 | 小学校学習指導要領解説(平成29年6月文部科学省)中学校学習指導要領解説(平成29年7月文部科学省)
小学校 キャリア教育推進の手引(平成18年)中学校・高等学校 キャリア教育推進の手引(平成18年)その他必要に応じて授業時間に紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
受講意欲・態度(20%)課題に関する提出物(40%)まとめと省察(40%)を、到達目標の達成度に基づき総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス(授業概要、進め方、評価方法等)「生徒指導・進路指導とは」 | |
2 | 生徒指導・進路指導の年間計画と全校指導体制 | |
3 | 生徒指導・進路指導・キャリア教育と教育相談 | |
4 | 児童生徒理解の方法と指導 | |
5 | 学級集団の理解と指導 | |
6 | 生徒指導と進路指導・キャリア教育との関連 | |
7 | 学級の荒れの理解と指導 | |
8 | 各教科、道徳、特別活動等の指導と生徒指導・進路指導・キャリア教育 | |
9 | 児童生徒の問題行動の理解と指導 | |
10 | 不登校の理解と指導 | |
11 | いじめの理解と指導 | |
12 | 発達障害(特別支援教育)の理解と生徒指導 | |
13 | 反社会的問題行動の理解と指導 | |
14 | キャリア教育における体験活動、評価改善や関係機関との連携の実際 | |
15 | 家庭・地域・関係機関との連携、まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |