【講義概要】
受講生の多くは、大学を卒業後、会社に就職することになると思われます。社会において、なぜ会社が存在し、どのように運営されているのか、取引社会において求められている役割など基本制度や制度趣旨について学んでいくことを目指します。会社法は、組織法としての側面や、経済界からの要請による仕組みなど学生の立場からは馴染みが薄い分野もあると思われますが、法律上、なぜこのような制度になっているのか、ひとつひとつ考えながら理解していき、基本制度、制度趣旨を理解していただきたい。現在、馴染みが薄い分野であったとしても、卒業後、社会人として働く際に体系的に会社法を理解でき、血肉なっていくことが望ましい。講師は、弁護士が担当し、基本制度や制度趣旨から体系的に学び、実社会における会社法に基づく取引社会の運用について講義していきます。
本講義はディプロマポリシーに於ける、
「知識・技能 1. 経済社会が抱えるさまざまな課題に対する関心と問題意識をもつことができる」、
「思考力・判断力・表現力 2. 政治や法とのつながりを理解し、経済社会を多面的に捉えることができる」、
を体現する授業となります。
【学習到達目標】
株主の有限責任、株式、株主総会、取締役会等の機関の権限と責任など株式会社の基本的事項について体系的に理解でき、基本事項や制度趣旨を身につけることができることを目標にします。
【履修上の注意】
法律科目は、定義、法体系など覚えなければならないことが多くありますが、暗記するだけではなく、なぜこのような制度設計になっているのか考えながら学び、理解していく方がより深く学べます。基本制度や制度趣旨についてただ暗記するのではなく、ひとつひとつ考えながら学んでください。
【事前準備学習】
教科書は必ず購入すること。教科書がない状態で講義を理解するのは無理です。また、コンパクトなものでよいので、最新の六法を手元において講義に臨んでください。あらかじめ予習をすることは必要としないが、講義の中で疑問に感じた点や、もっと詳しく知りたいと感じた点を教科書を読んで勉強して下さい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『プレステップ 会社法 第2版』 柳 明昌 弘文堂 2023年 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業時に、受講カードを配布し、講義において学んだ基本事項や制度趣旨について記載していただく。授業時における理解度や授業態度を平常点とし、期末の試験における回答から基本事項や制度趣旨についての理解度を踏まえて成績を評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 会社法総論(会社とは何か、会社の種類、株式会社の基本的特質) | |
3 | 会社の設立 | |
4 | 株式1(株式の内容と種類、株券、株式の譲渡と担保化) | |
5 | 株式2(自己株式、株主名簿等) | |
6 | 資金調達 | |
7 | 会社の機関 | |
8 | 役員等の責任 | |
9 | 計算、定款の変更、解散・精算等 | |
10 | 企業の再編と結合 | |
11 | 株主総会の実務 | |
12 | 取締役会の実務 | |
13 | 資金調達、取引行為の実務 | |
14 | M&A,、組織変更の実務 | |
15 | まとめ | |
16 | 試験 | |