【講義概要】
聖書の大部分は宗教の教理を論説した記述ではないし、哲学書でもありません。
ほとんどの部分は歴史的に検証可能かどうかは別として国家や人々が生きた記録で占められています。
そのような中から、聖書は人間をどのようなものとして理解しているか、どのような生き方を指し示しているかを考察し、「敬神愛人」という本学のスクールモットーを鍵として自分自身の生き方を模索するヒントとしたい。
【学習到達目標】
①人間とはどのようなものか、また神とはどのようなものか、聖書の記事から出発してキリスト教の考え方を知り、自分自身の生き方を探る。
②学内のチャペルアワーやキリスト教会の礼拝(ミサ)に出席することを通してキリスト者の生き方に触れる。
③建学の精神である「敬神愛人」からどのような倫理が出るか深く理解し、表現できる。
【履修上の注意】
原則として毎回ミニッツペーパーによって簡単なレポートを書いてもらうので、その都度真剣に取り組み、自分の考えを表現できるよう努める。
毎回の授業が関連性を持っているので、毎回の授業を大切に。
授業内容について質問があれば、授業時以外でもCCS等を用いて連絡してほしい。
出欠はミニッツペーパーの提出・不提出によってとります。ただし学生証のタッチもしてください。ミニッツペーパーの提出がなければ、学生証をタッチして欠席とします。
コロナ感染症やインフルエンザ等で出席を禁じられる状態になった場合、授業前にCCSで連絡してください。
【事前準備学習】
教科書がないので、授業時のノートがほぼすべてです。ノートをしっかり取ってください。
キリスト教に限らず「倫理」的な問題、例えば「政治と金」のような問題についてもニュースをキャッチし、それに対して感情的に反応するのではなく冷静に考察する訓練をしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『聖書 新共同訳』 日本聖書協会 聖書はキリスト教概説1で用いたものと同じものです。
なお、クリスチャンで日頃「聖書協会共同訳」、「新改訳2017」、「新改訳」を使用している人は、その聖書で差し支えありません。
また、スマホ・タブレット用の聖書アプリが多数存在し、その中には教科書に指定している聖書が含まれるアプリがあり、大変便利です。しかし、テストの時は電子機器を使用禁止としますので、書籍版の聖書を購入・持参してください。 |
参考書 | 『キリスト教倫理学』 近藤勝彦 教文館 2009年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
①テスト 50%
②授業へのコメント 30% 毎回の授業へのコメントを0~2点として数値化します。内容が授業の内容や学習到達目標とかみあっていることが求められます。
③チャペルレポート2回(学期の前半・後半各1回)以上、または教会出席レポート学期中に1回以上を最大20点+αとします。学内の礼拝や教会の説教で語られたことが「倫理」と関係がある内容だった時はそれについて書き、その他、教会の教職者や信徒と話をしてみて、どんなところだと感じたかをレポートする。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 神について | |
3 | 人間について | |
4 | 愛について(エロスとアガペー) | |
5 | 罪の概念 | |
6 | 国家と社会 | |
7 | 契約と法 | |
8 | 正義のための戦争 | |
9 | 平等と不平等(神の憐み) | |
10 | 病者・障がい者について | |
11 | 災害について | |
12 | 死と生命倫理 | |
13 | 環境開発と人間 | |
14 | 男女と家族 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験週間 | |