【講義概要】
この講義は、現代文明の源流であるキリスト教の概略的歴史を学ぶことによってキリスト教の宗教性と世界観を理解し、解放の宗教と呼ばれるキリスト教が宗教・社会的に日本や世界に及ぼした影響力や、世界の歴史を支配者側の立場のみならず被支配者である民衆の立場から多角的に学ぶことによってマスコミやソーシャルメディアに散在する情報を的確に理解し判断するメディアリテラシーの能力と批判的思考を養うことができる。また、キリスト教から派生した大衆文化(音楽、美術、文学)に触れることによって、キリスト教と世界との関わりを学び幅広い視野と豊かな教養を身につけることができる。講義の理解のために視聴覚資料を積極的に用いることにする。
【学習到達目標】
①キリスト教史の学びを通してあらゆる物事や現象を他人の意見に流されることなく、自分の考えとしてクリティカルに判断できる能力と散財するマスメディアやソーシャルメディアの情報を的確に理解し判断する能力を養うことができるようになる。
②キリスト教から派生した「メイン・カルチャー」と「サブカルチャー」が日常や大衆文化にどれほど影響を及ぼしているのかを学び、グローバル社会の一員としての豊かな教養を養うことができるようになる。
③歴史の中で活躍したクリスチャンの物語を通して、キリスト教の宗教性と世界観、人生観を学びつつ豊かな人格形成を養うことができるようになる。
【履修上の注意】
①出席のカウントと成績の評価として毎回授業中に小テストやミニッツペーパーを提出(提出がなければ欠席、未提出となり成績に影響される)してもらうので、授業の内容にしっかり耳を傾け、学んだことは自分の考えや言葉で表現できるように努めてください。
②欠席5回で成績が「失格」になります。初回の授業で、評価や出欠の取り方など、履修上の注意事項を詳しく説明します。
③授業について分からないことや質問などがあれば、授業の終わりやCCSを活用して質問してください。
【事前準備学習】
①毎回の授業の内容は、次の授業につながりますので、学んだことはしっかり復習してください。
②毎回授業中に、次の授業のための予習に関してお知らせします。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『聖書(新共同訳)』 日本聖書協会 |
参考書 | 『現代を生きるキリスト教-もうひとつの道から』 芦名定道・土井健司・辻学 教文館 2006 『現代に語りかけるキリスト教』 森本あんり 日本基督教団出版局 1999 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
①毎回授業後に提出する課題(小テスト・ミニッツ・ペーバー)80%
②教会礼拝(学内、学外)出席感想文10%
③平常点10%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス:キリスト教史を学ぶこととは? | |
2 | キリスト教の宗教性①(キリスト教の世界観) | |
3 | キリスト教の宗教性②(キリスト教の人間観) | |
4 | イエス・キリストの十字架と復活とは? | |
5 | イエス・キリストの語る愛(アガペ:敬神)とは? | |
6 | イエス・キリストの語る愛(アガペ:愛人)とは? | |
7 | 聖書の歴史と時間軸(クロノスとカイロスの概念) | |
8 | 原始キリスト教史(民族宗教から普遍的宗教) | |
9 | 中世キリスト教史(教権主義から修道院運動) | |
10 | 日本のキリスト教伝来(切支丹物語) | |
11 | 解放の宗教としてのキリスト教①:宗教改革とフランス改革 | |
12 | 解放の宗教としてのキリスト教②:非欧米圏(アジア、アフリカ、南米)のキリスト教 | |
13 | 現代のキリスト教(ポストモダニズムとキリスト教、エキュメニカル運動と宗教間の対話) | |
14 | キリスト教のメイン・カルチャーとサブ・カルチャーの歴史 | |
15 | 授業総括 | |
16 | 定期試験 | |