【講義概要】
・社会変動が著しい時代に入り、大学は“教養と専門知識を学ぶ場”に加え、“ビジネスや地域社会の問題解決に必要な考え方と感覚を磨く場”であることが期待されている。実際の現場では、多様な関係者の理解と協力を得ながら、現状を適確に把握し、目指す未来を描き、それを実現する要所を見定め、践略・践術・計画を作成し、臨機応変に対応しながら結果を出す力(=問題解決力)が求められている。そのような能力を育む場が「プロジェクト演習」であり、実社会とつながり、変動の中で活躍する力を養う。
・本プロジェクト演習では、実社会のリアルな課題に触れ、楽しく、真剣に考える。とくに、事業者、行政職員、住民、社会起業家、専門家等の様々な方の生の声を聴き、語らい、知識やノウハウだけでなく、実務者意識や現場感覚を学ぶ。学生同士で議論を深めたりビジョンを描く。社会で自分の力を試す絶好の機会であり、自身の成長の場となる。
★今年度のテーマ: 「どこに核のゴミ処理施設を建設するか? ~日本で最も難しい合意形成~」
この難題を高校生でもわかるように説明するので、知らなくても安心してよい。日本の最先端でこの難題に取り組む方々とのコミュニケーションを通じて、社会の合意形成の難しさを体感するとともに、今後の可能性と希望を見出す貴重な機会となる。
・本講義は、現代社会学部ディプロマポリシーの【思考力・判断力・表現力】のうち「実社会で生起する様々な課題を正確に理解し、それぞれの学問領域に即して解決策を考える」能力を、また【主体性・多様性・協働性】のうち「学修成果を活用し、他者と協働して問題解決に向けて行動する」能力を培うことを目的とする。
・教員の実務経験:地域社会における合意形成のコンサルタント、ファシリテーター。(プロとして18年)
・実務経験をいかした教育内容:実務で利用している未来志向の問題解決法を技術として使えるように何度もトレーニングを行う。毎回、学びが深まるように、ファシリテーションを行い学生同士の主体的なコミュニケーションを促進する。
【学習到達目標】
・テーマに対して、未来志向の問題解決手法を駆使しながら、転原自在の解決策を考えることができる。
・社会的コミュニケーションの基本的な考え方、心のあり方、技術など理解し、実践的に活用することができる。
【履修上の注意】
・本演習の履修を希望する者は、4月8日(月)3限の第1回授業「ガイダンス」に出席し、選考に通らなければ履修できない。定員は12名。選考後の追加募集はなし。
・演習内で取り扱う知識や技術について、最初は分からなくても良いが、「学んでみたい」「体験したい」という気持ちがあることを前提とする。
・毎回、グループワークなどで学生同士のコミュニケーションが発生する。
・週末等に現地視察を行う予定である。
・PC持参(調べもの、ミニッツペーパーの提出、レポート作成のため)
・遅刻、欠席は原則として認めない。やむをえず遅刻、欠席する場合は、教員に連絡すること。
【事前準備学習】
・事前学習として、「問いかけ」がある場合は、答を考えておくこと。
・日々の生活のなかで常にアンテナを張り巡らせて、演習のテーマに関する最新の情報をチェックしておくこと。特に、新聞やテレビ、雑誌などのマスメディアだけでなく、インターネット上にある個人・団体の発信、専門家の高品質な動画、海外のサイトなどから情報収集を行い、多様な見方、意見に接していくこと。(90分)。
・授業後には、「ふりかえり」としてミニッツペーパーに気づきを記入すること。また、授業で習った考え方やコミュニケーション技術等は、日常生活のなかで応用しトレーニングすること(90分)。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | ・授業時間に、その都度資料を提供したり、指示したりします。 |
参考書 | ・授業時間に、その都度資料を提供したり、指示したりします。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
●配点
・授業への参画 2点×15回=30点
・ふりかえり 2点×15回=30点
・授業内レポート 40点
※レポートの内容は、原則として授業内でプレゼンテーションし、質疑を経たうえで、教員からコメントを行なう。
●成績評価
・S:90~100点、A:80~89点、B:70~79点、C:60~69点
●条件
・10/15回以上の出席
※点数に関わらず、6回欠席した場合は不可
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス、グループワークの基本 | |
2 | テーマについての基礎的理解(NUMOMO1) | |
3 | テーマについての基礎的理解(NUMOMO2) | |
4 | 社会的合意形成の基礎とケースの解説 | |
5 | テーマについての関心事項の整理、質問リストの作成 | |
6 | 事業者様へのインタビュー(前半) | |
7 | 事業者様へのインタビュー(後半) | |
8 | 合意形成現場の方へのインタビュー | |
9 | 社会起業家へのインタビュー | |
10 | 資源エネルギー庁職員様へのインタビュー | |
11 | ステークホルダーの利害関心分析 | |
12 | 対話の場(前半) ※対話の場は外部の方も参加 | |
13 | 対話の場(後半) | |
14 | ふりかえり | |
15 | 難題解決に向けた提案 | |
16 | 定期試験期間 | |