【講義概要】
本講義は、解剖学A・Bおよび解剖学A実習で学んだ内容をもとに、実際のヒトの身体に触れ、その感触や位置関係等を立体的に捉えることで、2年次以降の専門科目に応用できる知識・技術を身に着けることを目的としています。また、人の体に触れる、人から触れられる経験を通して、患者さんに触れる際の配慮を学ぶことも主要な目的の一つです。
本学部のディプロマ・ポリシー【専門知識・技能】のうち「専門職として必要とされる観る力、聴く力、伝える力を身につける」、「基礎医学領域の知識を身につける」、「理学療法専門領域の知識と技術を身につける」ことを主な目的にしています。
【学習到達目標】
1.人体の概要を理解し、説明できる。
2.筋・骨格系の形態、大きさ、位置関係、作用を理解し、説明できる。
3.筋・骨格系の位置関係を理解し、体表から触察できる。
4.末梢神経系の位置関係を理解し、体表から触察できる。
5.血管系の位置関係を理解し、体表から動脈の拍動を触察できる。
6.内臓の位置関係を理解し、体表へ投影できる。
【履修上の注意】
・ 大き目のバスタオル(1枚)、水性ペン(最低3色)、ウエットティッシュを準備してください。
・ 触察した骨や筋の形をペンで直接身体に描きますので、実習に必要な部位の肌をできる限り露出できる服装を準備してください。
・ 肌の露出が困難な部位については、投影部分がずれないように身体にフィットする服装、かつペンのインクが付いてもいい服装を準備してください。
・ 使用するぺンやウエットティッシュで肌が荒れないことを必ず事前に確認しておいてください。
・ 肌を露出できない理由がある場合は事前に相談してください。
・ 相手の肌を傷つけないように爪は短く切っておいてください。
・ 感染予防等の観点から、髪やアクセサリーの装着などについては実習室の使用ルールを順守してください。
【事前準備学習】
解剖学ABおよびA実習の内容を復習しておいてください。
本講義で扱う内容は2年次以降の専門科目や卒業後に必要な知識・技術の基本となりますので、確実に習得できるよう、知識の整理と触察練習をしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『解剖学 第5版 標準理学療法学・作業療法学』 野村 嶬 編 医学書院 2020 |
参考書 | 『骨格筋の形と触察法 改訂第2版』 河上敬介・磯貝香 大峰閣 2013 『日本人体解剖学 上巻(20版)』 金子丑之助 南山堂 2020 『解剖学アトラス (第10版)』 平田幸男(訳) 文光堂 2012 『プロメテウス解剖学コアアトラス(第3版)』 坂井建雄(監訳) 医学書院 2019 『分担解剖学1』 森於菟 他著 金原出版 1982 『骨学実習アトラス』 高井省三 日本医事新報社 2010 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
評価は毎回の講義で指定する課題、および領域ごとの確認課題によって行います。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション・肩甲骨 | |
2 | 肩甲骨周囲筋の触察 | |
3 | 頭・頚部周囲の骨・筋の触察 | |
4 | 頭・頚部周囲の神経・血管の触察 | |
5 | 肩甲骨周囲のまとめ | |
6 | 頭・頚部のまとめ | |
7 | 上腕腹側の骨・筋の触察 | |
8 | 上腕背側の骨・筋の触察 | |
9 | 上腕の神経・血管の触察 | |
10 | 前腕掌側・手部の骨・筋の触察 | |
11 | 前腕背側・手部の骨・筋の触察 | |
12 | 前腕・手部の神経・血管の触察 | |
13 | 体幹の骨の触察 | |
14 | 体幹腹側の筋の触察 | |
15 | 体幹背側の筋の触察 | |
16 | 体幹の神経・血管の触察 | |
17 | 上腕のまとめ | |
18 | 前腕・手部のまとめ | |
19 | 体幹のまとめ | |
20 | 胸部の内臓の投影 | |
21 | 腹部の内臓の投影 | |
22 | 骨盤と骨盤後面の筋の触察 | |
23 | 鼠径部の筋・血管の触察 | |
24 | 大腿内側の筋の触察 | |
25 | 大腿腹側の筋の触察 | |
26 | 大腿背側の筋・神経・血管の触察 | |
27 | 下腿背側・足背の骨・筋・神経の触察 | |
28 | 下腿腹側・足背の骨・筋・神経の触察 | |
29 | 骨盤帯のまとめ | |
30 | 下肢・足部のまとめ | |
31 | 総括 | |
32 | 定期試験期間 | |