【講義概要】
現代の医療では、QOL(クオリティ オブ ライフ)の向上を目指すチーム医療が一般化されており、日々の医療現場で起こる様々な問題に対して医療者単独で解決しようとするのではなく、多職種が集まり問題解決に向けて話し合いを行いながらよりよい医療を決定する「多職種連携」が重要とされています。とくに救急医療の現場で遭遇する傷病者は多種多様な社会的問題を抱えている場合が多く、診断、治療のみを決定するだけではなく、ときにその問題に対して「多職種連携」で解決しなければならないこともあります。そこで、当講義については、「多職種連携」をキーワードに本学の教育目標である
・人間、社会、文化、自然等に関する幅広い知識を身に付けている
・実社会で生起する様々な課題を正確に理解し、それぞれの学問領域に即して解決策を考えることができる
・他者に対して、自分の考えを口頭や文章によって的確に伝えることができる
・学修成果を活用し、他者と協働して問題解決に向けて行動することができる
・他の医療職および専門職と連携・協働して自分の役割を担うことができる
を基本として、救急医療に関する一般的な知識を獲得し、医療人として救急医療現場での様々な問題に対する解決策を考えられることを目標とします。
【学習到達目標】
・救急医療システムを理解する
・一般市民が行う応急手当てを理解する
・救急医療現場での傷病者のバイタルサインを評価し、異変を察知できる
・心肺蘇生法を理解し、実行できる
・救急医療現場での終末期医療に対する知識を深める
・救急医療現場での外傷診療に対する知識を深める
・災害医療についての知識を深める
【履修上の注意】
・心肺蘇生人形、AEDトレーナーを用いて蘇生の実習を行います。
【事前準備学習】
・受講前は「救急蘇生法の指針2020(市民用)」を熟読してください。(一般財団法人 日本救急医療財団ホームページから無料でダウンロードできます。 http://qqzaidan.jp/publish/)
・受講後は「救急蘇生法の指針2020(市民用・解説編)」を熟読してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『救急蘇生法の指針2020(市民用・解説編)』 日本救急医療財団心肺蘇生法委員会 へるす出版 2021年 |
参考書 | 『安全管理学・救急医療学(リハベーシックシリーズ)』 内山靖・藤井浩美・立石雅子 医歯薬出版株式会社 2021年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業態度、レポートでの評価、心肺蘇生法の実技で評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 救急医療システムおよび一般市民が行う応急手当てについて | |
2 | 救急医療現場での傷病者のバイタルサインの評価方法について | |
3 | 救急医療現場での外傷診療について | |
4 | 災害医療について | |
5 | 救急医療現場での終末期医療について | |
6 | 心肺蘇生法について | |
7 | 心肺蘇生法の実習 | |
8 | まとめ | |