【講義概要】
本講義では、人類にとっての世界観の問題、すなわち人類が自分たちの生きている世界をどのように認知、あるいは想像しているのかについて考えていく。まず身近な事例を通して私たちが世界をまなざす方法を問い、次に人類がその世界観を社会のなかで宗教として表象してきた過程を概観し、次いで人類が世界の外側へ向けるまなざしについてケガレ、死、シャーマニズムといったテーマを介して考察を深め、最後に人類学のフィールド・データに基づき総合的な考察を行う。
本講義は、国際文化学部ディプロマポリシーの「知識・理解」における、「日本および世界の各地域の文化・歴史・社会・政治・経済などを学び、グローバル社会における多文化理解を身に付けること」を目的とする。
【学習到達目標】
・人類の世界観に共通してみられる性質を理解する。
・人類の世界観のあり様を理解するための方法を身につける。
【履修上の注意】
・出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合は「失格」とする。
・原則として毎回、CCSのミニッツペーパー機能を使用し、課題を提出してもらう。次の授業で解答例を紹介し、解説を行う。
【事前準備学習】
・授業で学んだことを次の授業までに復習すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 指定しない。 |
参考書 | 授業中に紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
学期末レポート40%、授業内課題40%、授業への意欲20%、の配分で評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション: 講義内容・評価方法について | |
2 | 人類と文化(1): 環境と文化 | |
3 | 人類と文化(2): 人は色をどう見ているのか | |
4 | 人類と文化(3): 美人はなぜ美人なのか | |
5 | 人類の歩みと宗教(1): 認知革命と集団的想像力 | |
6 | 人類の歩みと宗教(2): 狩猟採集生活とアニミズム | |
7 | 人類の歩みと宗教(3): 農業革命と社会の拡大 | |
8 | 人類の歩みと宗教(4): 宗教という超人間的秩序 | |
9 | 人類の歩みと宗教(5): 自然法則、そして人間への信奉 | |
10 | 宗教的世界観(1): 境界と聖性 | |
11 | 宗教的世界観(2): 死者のゆくえ | |
12 | 宗教的世界観(3): シャーマニズム | |
13 | フィールドから(1): シャーマンによる治病儀礼と民俗信仰 | |
14 | フィールドから(2): ラダックの自然と人々の暮らし | |
15 | フィールドから(3): ラダックの仏教徒によるアイデンティティ運動 | |
16 | 定期試験期間 | |