【講義概要】
理学療法士が一つの職業である以上、その技術力だけでなく広義の「働き方」が注視され、個人のみならず組織としての管理が問われる時代となってきました。こうした背景のもと、本科目では、適切な理学療法サービスを効率よく安全に提供するための管理(マネジメント)の視点を養います。主として、理学療法関連法規に関する理解を深めること、職場管理に関する理解を深めること、理学療法教育に関する理解を深めること、職業倫理について理解を深めることを目的とします。
*本講義はリハビリテーション学部のカリキュラム・ポリシーに掲げる「実践連携科目」に該当し、同ディプロマ・ポリシーに掲げた【知識・技能】のうち「基礎医学領域の知識ならびにそれに基づく理学療法学と関連する専門領域の知識と技術を身につける」こと、ならびに【主体性・多様性・協働性】のうち「他の医療職および専門職と連携・協働して自分の役割を担うことができる」ことを、主な目的としています。
【学習到達目標】
理学療法管理学について説明できる
社会保障の概要を説明できる
診療、介護報酬と収益構造について説明できる
業務管理の視点から理学療法業務の概要を説明できる
医療・介護施設における感染管理について説明できる
「医療安全」とリスク管理の概要について説明できる
疾患別理学療法実施におけるリスク管理の留意点を説明できる
理学療法士として必要な患者の権利擁護と職業倫理について説明できる
卒前教育から国家試験、生涯学習に至る教育体制について説明できる
*詳細はリハビリテーション学部モデル・コアカリキュラムを参照
【事前準備学習】
これまで学習してきた科目群とは異なり社会科学系領域の学問です。頭に入りにくいことが予想されるため、日々の復習を実践することが必要です。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 主として、中山書店の「理学療法管理学」の内容に沿って進めます。教科書として準備していただくのがよいとは思いますが、強制とはしたくないため「参考書」としております。 |
参考書 | 『理学療法管理学』 石川朗 他編 中山書店 2020 『リハビリテーション管理学』 齋藤昭彦、下田信明 編 羊土社 2020 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験(小テスト含む)およびプレゼンテーションにて総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 総論 | |
2 | 病院の分類と組織 社会保障の仕組み | |
3 | 医療保険制度と介護保険制度 | |
4 | 診療、介護報酬と収益構造 | |
5 | 業務管理(関連法規) | |
6 | 情報管理 | |
7 | 感染症管理とリスク管理 | |
8 | 権利擁護と職業倫理 | |
9 | 権利擁護と職業倫理(演習) | |
10 | 教育管理 | |
11 | 理学療法士の政治、政策への関与 | |
12 | 理学療法士と起業 | |
13 | 試験とまとめ | |
14 | プレゼンテーションⅠ(疾患別リスク管理① 脳血管障害、心疾患、呼吸器疾患等) | |
15 | プレゼンテーションⅡ(疾患別リスク管理② 整形外科疾患、加齢(フレイル含む)と転倒、糖尿病等) | |
16 | 定期試験期間 | |