【講義概要】
この授業では、幼稚園教育要領の第2章ねらい及び内容における領域「環境」について学ぶとともに、幼児と環境との具体的なかかわりとそれを促す環境構成や保育者の援助など、保育の指導法を考えます。
領域「環境」は、「周囲の様々な環境に好奇心や探求心をもって関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を培う」ことを目指しています。みなさんは、最近「不思議だな」「美しいな」「面白そうだな」・・・といった心が動かされるような体験をしたことがあるでしょうか。子どもは日常の環境とのかかわりの中で、こうした心を動かされる体験をしながら、知識を得たり、考えたり、表現したりする力やそれを主体的に行おうとする気持ち、意欲や姿を育てていきます。ここでは幼稚園教育において育みたい資質・能力を領域「環境」の視点から考え、専門領域と関連させながら、具体的な保育を構想する方法を身につけます。
本授業はこどもスポーツ教育学科のディプロマポリシーにおける該当項目は次の通り。
知識・理解:4 思考力・判断力・表現力:2及び3 主体性・多様性・協働性:1及び2
【学習到達目標】
①幼稚園教育要領に示された幼稚園教育の基本を踏まえ、領域「環境」のねらい及び内容を理解する
②幼児の発達や学びの過程を理解し、領域「環境」に関わる具体的な指導場面を想定し、計画を立案する
③領域「環境」に関わる具体的な模擬保育を行い、環境の構成や保育者のかかわりについて理解する
【履修上の注意】
子どもと環境との関わりを促すうえで、保育者となるみなさん自身の環境との関わりを振り返ることも大切です。自分の周りの環境に関心をもって見てみましょう。また、毎回事例等を通して具体的に考えながら、実際の保育を構想する力を身につけていきます。なるべくっ事前事後や事業での学びにおいて、具体的な環境との関わりを描きながら、学びを深めてください。
【事前準備学習】
テキストの各章の冒頭と章末に演習課題があるので、事前及び事後に課題に積極的に取り組む。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『演習 保育内容「環境」-基礎的事項の理解と指導法―』 岡 健編 建帛社 2019 幼稚園教育要領解説、保育所保育指針解説書、幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説は参考書であるが、各自持っているものを用意してください。テキストとして使用する予定があります。 |
参考書 | 『幼稚園教育要領解説』 文部科学省編 フレーベル館 2017 『保育所保育指針解説書』 厚生労働省編 フレーベル館 2017 『幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説』 内閣府・文部科学省・厚生労働省編 フレーベル館 2017 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
1~13回までの授業の課題 78%
模擬保育の指導案及び実践 22%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 「環境」をどうとらえるか | |
2 | 乳幼児の発達と「環境」 | |
3 | 領域「環境」のねらいと内容 | |
4 | 領域環境の内容の取扱いと評価 | |
5 | 身近な生き物や植物に親しみをもって関わるということ(情報機器・ICTの活用を含む) | |
6 | 季節による生活や自然の変化に気づくこと(フィールドワーク) | |
7 | さまざまな物や道具に触れ,その性質や仕組みに興味や関心を持つこと | |
8 | 保育の中で行う科学実験① | |
9 | 日常生活の中で数量や図形などに関心を持つこと | |
10 | 日常生活の中で標識や文字などに関心を持つこと | |
11 | 保育の中で行う科学実験 | |
12 | 生活に関係の深い情報や施設などに興味や関心を持つこと(ICTの活用を含む) | |
13 | 日常生活の中で文化や伝統,行事等に親しむこと(情報機器・ICTの活用を含む) | |
14 | 領域「環境」をめぐる現代的問題 | |
15 | 指導案の作成から保育へ 「環境」に関する模擬保育 | |
16 | 定期試験 | |