【講義概要】
本講義では、音声学のうちとりわけ調音音声学と音響音声学に基づいて、英語音声の発音と音の物理的特性を理解する。具体的には、音声器官の理解や、国際音声記号(IPA)の使い方、発音(子音と母音)についての音声現象、プロソディ(ストレスとイントネーション)、音響分析方法について習得し、発音練習または言語教育など幅広い分野に応用できるようになることを目標とする。
なお、本講義は、外国語学部のディプロマポリシー(DP)のうち以下の能力の獲得を目指す:
①言語についての幅広い知識を獲得し、それを活かすことができる。
⑧「ことば」という観点から、英語がもつ特質・特徴についての十分な知識を獲得する意欲を持っている。
【学習到達目標】
1. 音声学の基礎と研究方法を習得し、言語音の物理的特性に対する理解を深める。
2. 国際音声記号(IPA)を習得し、英語と日本語を含む言語の音声記述ができるようになる。
3. 英語音声の調音と音響的特性を理解し、発音や言語教育などに実践できるようになる。
4. 音声分析ソフトを使用し、音響的分析ができるようになる。
【履修上の注意】
この授業における課題の提出および一部の授業ではTeamsを使います。
1. 毎週、教科書の指定箇所の予習をすること。
2. オンラインで提出した課題は採点結果をCCSまたはMicrosoft Teamsで知らせ、よくある間違いは次回の授業で解説する。
3. 課題の締め切りは厳守すること。課題の提出遅れと未提出は0点とみなす。
4. 本講義では発音練習を行うため、積極的に授業参加することが求められる。3回欠席した場合、単位は取得できない。遅刻もやむを得ない状況を除き、欠席の扱いとなる。
5. 第12回~第14回は音響分析を行うため、パソコンを持参すること。
【事前準備学習】
1. 授業前の予習(教科書、配布資料)と授業後の復習を十分にした上で授業に臨むこと。
2. 対面授業で発音練習を行う際には、マスクの着用など感染防止対策をしっかり行うこと。
3. 本授業の事前・事後学習は、各1〜2時間の学習を目安とする。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『英語音声学入門』 竹林 滋、斎藤弘子 大修館書店 2007 第2回目の授業までに教科書を用意すること。 |
参考書 | 『ビジュアル音声学』 川原繁人 三省堂 2018 『日本語音声学入門』 斎藤純男 三省堂 2021 『音声学を学ぶ人のためのPraat入門』 北原真冬、田嶋圭一、田中邦佳 ひつじ書房 2017 『A Course in Phonetics』 Peter Ladefoged and Keith Johnson Wadsworth 2011 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
小テスト・課題 50%
期末課題 50%
*小テスト:理論的な説明についての確認;課題:録音または音声分析の課題。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 導入、 | |
2 | 音声器官と国際音声記号の紹介 | |
3 | 母音:母音の分類、基本母音 | |
4 | 母音:二重母音、弱母音 | |
5 | 母音:世界の母音 | |
6 | 子音:子音の分類、閉鎖音、摩擦音 | |
7 | 子音:破擦音、鼻音 | |
8 | 子音:側面音、ふるえ音、はじき音、非肺臓気流による子音 | |
9 | 子音:その他の二次的調音、子音連続 | |
10 | 超分節要素:プロソディ概観、ストレス | |
11 | 超分節要素:ストレス、リズム、イントネーション | |
12 | 音響分析:ソフトウェア(Praat)の使い方と音の物理的特性 | |
13 | 音響分析:日本語と英語の母音 | |
14 | 音響分析:子音、ストレス | |
15 | 総括 | |
16 | 定期試験期間 | |