名古屋学院大学シラバス


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【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
3限現代日本経済史秋A名古屋 22大石 邦弘EK2324

【授業情報】

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講義概要

 異次元緩和を10年続けてきた日本経済は、その金融政策に対する真剣な検証も行わず、財政政策も金融政策に依存した運営を行ってきました。金利は市場動向を示す指標としては意味をなさなくなり、政府の長期債務残高はGDPの200%を遥かに上回る規模にまで巨大化しています。
 一方で、日本経済を取り巻く世界経済にも大きな変化がおきています。近隣諸国との相互依存が深まる中で中国とアメリカの貿易摩擦は対岸の火事として傍観していればよいというわけではなく、日本経済に悪影響をもたらしそうです。またリーマンショックでも明らかなように、アメリカ発の金融危機があっという間に世界経済へ波及してしまいます。さらには、ロシアとウクライナの戦争は、穀物価格やエネルギー価格の高騰を引き起こしています。
 日本経済はどこに向かいつつあるのか、この問いを常に頭の片隅におきながら、本講義では「第2次世界大戦後の日本経済の歩み」を振り返っていきます。過去の歩みを知ることにより、いま起きている変化がどのようなものなのかを考えていくことになります。
 この授業を通じて、みなさんは社会を洞察するための論理的思考力を身に着け、経済社会を多面的に見る目を養ってほしいと思います。



【学習到達目標】

ディプロマポリシーにおける以下の能力を身につけることを第一に授業運営を行います。
・社会を洞察するための論理的思考力をつけ、因果関係の把握や費用便益の比較考量ができる。

なお、以下の能力修得にも配慮した授業運営を行います。
・経済学の基礎的専門知識や分析ツールを使いこなすことができる。
・政治・法律分野とのつながりを理解し、経済社会を多面的に捉えることができる。
・経済社会の現実における課題を自ら発見し、経済学を基盤とした知識を実際の経済社会へ応用することができる。



履修上の注意

授業内で実施する問題演習(MP)は、CCSからのみ受け付けます。



【事前準備学習】

・授業で取り上げる各年代で日本に起きた歴史的事象は、事前にみなさん自身で調べておくようにしてください。
・また、授業で提供された様々な統計データが、現在どのような水準にあるのかは、事後学習として自分自身で情報収集できるようにしてください。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書特に指定しません。
参考書『日本経済論・入門(第3版)』  八代尚宏  有斐閣 2022年
『日本経済論』  正村公宏・山田節夫  東洋経済新報社 2002年
『現代日本経済 バブルとポスト・バブルの軌跡』  田中隆之  日本評論社 2002年
最初に参考書として挙げたものが、本授業の流れに一番沿ったたものですが、この著作に従って授業運営されるわけではありません。
指定図書一覧

評価方法

 ・授業内で実施するMPの提出・内容状況:20%
 ・期末試験:80%



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1ガイダンス:戦後日本経済を知ることの意味
2復興から自立へ(1) 日本政府の政策目標
3復興から自立へ(2) GHQの政策目標
4復興から自立へ(3) 東西冷戦と自立化へ
5高度経済成長(1) 高成長の実態
6高度経済成長(2) 高成長の帰結
7通貨危機と石油危機(1) 通貨危機
8通貨危機と石油危機(2) 2度の石油危機
9財政再建とバブル経済(1) 財政再建
10財政再建とバブル経済(2) 貿易摩擦
11財政再建とバブル経済(3) バブル経済
12失われた10年(1) バブル崩壊と複合不況
13失われた10年(2) 金融危機
14すべてはデフレから 21世紀の日本経済
15まとめ
16定期試験期間