【講義概要】
なぜ租税(税金)というものがあるのだろう。租税は、国・地方公共団体が国民に提供する諸々の公共サービスの為の資金を調達するために存在している。租税法は、その調達の方法やルールを定める法律である。
誰にどのように租税を課すか(負担させるか)については、いかなる公平性を確保するかが問題となる。より多く払える人に課すのか、より多くの公共サービスを受ける人に課すのか、さまざまな考え方が有り得る。さらに、政策の影響もあり得る。さらにこうして定立された租税法に対して、これをどのように解釈し適用すべきかという議論も生じ得る。
所得税は、わが国の租税の中で最も税収規模の大きい税目である。すべての人が、所得税とかかわりを持つ可能性を有している。そこで本講では、まず租税の体系を概観したうえで、所得税法の内容と論点について学習する。授業を通じて、正しく納税するひとりの国民としての能力を身に着けてほしい。
【学習到達目標】
所得税法の仕組みと考え方の基本を身につける。そのための基礎となる法律的なものの考え方、法の解釈、不服申立制度・裁判制度等についても、その基本を身につける。
【履修上の注意】
所得税法は、納税者のさまざまな行為の結果に対して課税されることから、そのさまざまな行為に関連する法知識を養うこともしていく。講義において興味を持つことがあったら、各自で探求を深めていってほしい。
【事前準備学習】
各回の授業に関係する教科書・参考書などを読み直すことが望ましい。必要に応じ、各回において指示をする。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『税法概論〔二十訂版〕』 図子善信 大蔵財務協会 2023年 教科書は、新版が出版された場合は新版を使用する。(2022年の版でも差し支えないように授業を進める予定である。)
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参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末試験またはレポート(80%)、授業中に実施する小テスト及び平常点(20%)
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | はじめに(ガイダンス、序論) | |
2 | 租税法とは、税金とは | |
3 | 租税法律主義、税法の法源 | |
4 | 所得税の概要(所得区分) | |
5 | 所得税の概要(所得区分) | |
6 | 所得税の概要(計算の仕組み) | |
7 | 収入金額と必要経費 | |
8 | 税額計算(損益通算、所得控除) | |
9 | 税額計算(所得控除以下) | |
10 | 税額計算(総括) | |
11 | 申告、納付 | |
12 | 源泉徴収制度 | |
13 | 源泉徴収制度 | |
14 | 是正制度と不服申立 | |
15 | 総括 | |
16 | 定期試験期間 | |