【講義概要】
本講義では主に英語と日本語を対象に、言語の構造とその分析方法を学び、言語習得などに応用できるようになることを目標とする。例えば、英語と日本語の音・単語・文・文字などがどのようにできているか、どう使われているか、そこにどのような決まり・規則があり、どうして我々人間はことばをつかってコミュニケーションができる(あるいはできない)のか、といったことを学ぶ。講義や教科書の知識を覚えるだけでなく、実際にそれらを使って、英語、日本語、そして他に習得している言語を分析して、理解・納得しながら学習を進めるのが望ましい。
なお、本講義は、外国語学部のディプロマポリシー(DP)のうち以下の能力の獲得を目指す:
①言語についての幅広い知識を獲得し、それを活かすことができる。
⑥実社会で問題にぶつかった時、それについて注意深く考え、問題解決のための適切な判断を下すことができる。
⑧「ことば」という観点から、英語がもつ特質・特徴についての十分な知識を獲得する意欲を持っている。
【学習到達目標】
(1) 言語学的な考え方や分析方法の基礎を習得し、外国語習得や言語教育、通訳など応用言語学の幅広い分野に応用する。
(2) この授業で学んだ知識や考え方を通して、普段自分が使っていることばに関心を持ち、それを言語学的に分析・説明できるようになる。
【履修上の注意】
1. 講義で使用する資料はTeamsにアップロードする。
2. 毎週、教科書と参考資料の指定箇所の予習をすること。
3. オンラインで提出した課題は採点結果をTeamsで知らせ、よくある間違いは次回の授業で解説する。
4. 課題の締め切りは厳守すること。課題の提出遅れと未提出は0点とみなす。
5. 遅刻もやむを得ない状況を除き、欠席の扱いとなる。5回欠席した場合、単位は取得できない。
【事前準備学習】
1. 授業前の予習と授業後の復習を十分にした上で授業に臨むこと。
2. 予習と復習は毎週1-2時間程度である。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『言語学入門』 斎藤純男 三省堂 2010 |
参考書 | 『ことばの習得―母語獲得と第二言語習得』 鈴木孝明、白畑知彦 くろしお出版 2012 『An Introduction to Language』 Nina Hyams, Victoria Fromkin, Robert Rodman Wadsworth 2013 『よくわかる言語学』 窪園晴夫 ミネルヴァ書房 2019 『言語学第2版』 風間喜代三、上野善道、松村一登、町田健 東京大学出版会 2014 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
課題70%(すべての課題の平均点*0.7)
期末試験30%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 授業説明;ことばと動物のコミュニケーション | |
2 | 意味の単位:語、形態素 | |
3 | 語の内部構造:語形成 | |
4 | 発音の仕組み:調音 | |
5 | 音素と異音 | |
6 | ストレス、アクセント | |
7 | 文の構造 | |
8 | 言語の変化 | |
9 | 言語の変異、言語の誕生と絶滅:ピジン・クレオール | |
10 | イントネーション、McGurkエフェクト:言語の知覚と産出 | |
11 | 言語処理と実験・調査の仕組み | |
12 | 臨界期仮説、第一言語獲得 | |
13 | 第二言語習得・その他の重要な概念 | |
14 | 世界の文字 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |