【講義概要】
原則として,本講義は教職課程に含まれる科目であるため,他の専門科目と比べて経済学の要素は少ないです。こうした科目特有の性質を理解した上で受講を判断して下さい。
我々が生きる現代日本は,国内のみには留まらないグローバルな関係の上に成り立っている。すなわち,我々は諸外国との関係や外国事情を「常識」として知らねば,日本のことであっても充分に把握できない。そして,こうした世界の現況を生み出した様々な事象を理解するためには,現代世界を形成してきた歴史的プロセスを知る必要がある。
本講義の目的は,単に「外国」の歴史的な知識や情報を得ることだけではない。それらの学習を通して,外から日本を知ること,そして,歴史を扱うことの意味をも含めて理解することにある。
「歴史を学ぶことで何が得られるのか?」と疑問を感じる学生さんもいるだろう。それに対する担当者の回答は,「何でも得られます」となる。その理由は,知識や情報の暗記ではなく,「頭を使うこと」に力点を置くからである。頭を鍛えれば,そこから派生する効果は数え切れないくらい多くある。本講義を通して,それを実践していくきっかけを作りたいと考えている。
DPとの関連
【文献資料やデータを収集し,適切に処理することができる】
【経済社会における個人や文化の多様性について理解を深めて尊重することができる】
【学習到達目標】
・論理的思考に基づいて歴史を理解できるようになること
・書籍や資料を利用して歴史的な論点をまとめられるようになること
・テーマや対象を特定して歴史の解説ができるようになること
【履修上の注意】
初回の授業時に,この授業の履修に関する注意事項を説明します。
状況の変化によっては授業形態を変更する可能性もありますので御了承下さい。
・高校世界史B以上の知識が必要です。
・自発的に情報を集めて知識を高める姿勢が求められます。
・講義の内容や順番については変更する可能性があります。
【事前準備学習】
【事前】
最低でも高校世界史Bの知識は必要ですので,各自で通読しておくように
【事後】
2回目以降,minute paperで復習問題を出しますので,期日までに解答すること
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『詳説 世界史B』 山川出版社 『世界史用語集』 山川出版社 購入を必須とするわけではありません。ネット上でもそれに準ずる情報は探せるはずですので,全ての範囲についてある程度予習しておくことが望ましいです。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
まとめの課題50%,平常点(minute paper,その他課題)50%
主たる評価対象は「まとめの課題」ですが,minute paperと総合的に評価します。
定期試験は行いません。定期試験に替えて,「まとめの課題」の作成・提出を必須とします。
課題の内容については,授業期間内に告知します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス:歴史とは何か?それを学ぶ意味 | |
2 | 歴史に関する資料とその理解 | |
3 | 外国史を知るポイントとその方法 | |
4 | 「世界史」と教科書 歴史総合とは何か? | |
5 | 世界史探究 地図から見えてくるもの | |
6 | 歴史のアプローチ1 人物史 | |
7 | 歴史のアプローチ2 商品史 | |
8 | 歴史のアプローチ3 貿易史 | |
9 | 歴史のアプローチ4 文化史 | |
10 | 近代国家の形成史 ウェストファリア条約の意味 | |
11 | 英仏関係からみた近代日本 | |
12 | 近代国際法と不平等条約 | |
13 | 御雇外国人の歴史的貢献 | |
14 | 歴史に向き合うこと1 ヘレン・ミアーズの問い | |
15 | 歴史に向き合うこと2 アメリカの鏡とは何か? | |
16 | 定期試験期間 | |