【講義概要】
基礎セミナーで高めたアカデミックスキルをもとに、さらに資料やデータを自分の学修や研究に役立てられるような、技術やものの見方を学ぶことを目指します。様々な研究方法や分析方法の基礎を、体験的に学びます。
また自分にとって必要な論文を検索して手に入れるまでの方法や、文献や論文の読み方の基礎にもふれます。
研究方法はそれを使うか使わないかにかかわらず、ものごとをより客観的に見つめたり、背後にある見えないものを見えるようにしてくれます。ですから大学生活において、早めに学んでおいた方がよいと思われる内容の一つです。
卒業業績のテーマを考える際にも役立つ内容、テーマのとらえ方、などにも関連します。データに基づいて意見展開をすることが求められる場面が多くなってきているように感じられますが、統計学の基礎(最初歩です)を学ぶことでグラフ等のデータの意味するところをつかめるようにします。
様々な研究方法に対して、苦手意識や先入観なく、関連資料や論文を読んだり、研究テーマと研究方法のマッチングについて積極的に自分の意見を表明したりする積極的な学修態度が望まれます。
この授業は、本学のディプロマ・ポリシー【知識・技能】のうち、「情報収集・分析力、論理的思考などの技術を身につける」能力を養うことを主な目的としています。
【学習到達目標】
必要な文献や資料を探すこと、入手する方法を知ることができる。
データの収集方法やその分析方法を知ることができる。
質的データと量的データの違いと、それぞれの長所短所を説明できる。
共通の目標に向かい、グループ活動に積極的に参加したり、他の人と協働できる力を身につける。
【履修上の注意】
積極的に自らディスカッションやレポート作成に積極的に参加し、さらに自学自習の時間を活用して課題に取り組む姿勢が求められます。研究方法に関する学修・研究は、日ごろのレポートや卒業業績の質の向上に直結し、価値のあるものです。受講者の理解の度合いを見ながら、講義の重点化を図る部分が出てくることもあります。
フィールドワークの実施形態は受講人数に大きく影響されます。発表に時間がかかる場合は準備時間にあてる講義を減らすこともあります。また様々な状況でフィールドワークが実施できない場合は、内容を変更することもあります。
CCSのMinutePaperを利用するため、PC等、意見を入力できるデバイスを持参すること。
4年生の履修者には、特に後輩への適切な助言を求めます。研究が進んでいる4年生が、自分のアイデアに基づいて強力に進めすぎてしまうケースがあります。
【事前準備学習】
学部の先生方の論文を、一人一編以上読み、考えること。
自らが取り上げたい課題(卒業業績)をForeign Studiesに求め、その方向性・内容と研究・学修への意欲を他者に表明することができるように考えをまとめておくこと。
グループ発表では、準備のための協力の大変さを身をもって知ることも、ねらいの一つである。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『AV機器をもってフィールドへ』 石黒広昭 編 新曜社 2001 『Rを使った<全自動>統計データ分析ガイド』 田中敏 北大路書房 2021 『文型のためのめっちゃやさしい統計』 倉田博史監修 NEWTON PRESS 2021 『心理学マニュアル 要因計画法』 後藤宗理 他 北大路書房 2000 『実践心理データ解析(改訂版)』 田中敏 新曜社 2006 『授業研究と談話分析』 秋田喜代美 放送大学教育振興会 2006 『これからの質的研究法』 秋田喜代美 他 東京図書 2019 『よくわかるさ真実験計画法 基本と仕組み 第2版』 森田浩 秀和システム 2019 『マンガでやさしくわかる論文・レポートの書き方』 吉岡友治 日本能率協会マネジメントセンター 2019 関心のあることを研究するために「研究方法」を選ぶ、というイメージだけではもったいないです。自分が気に入った「研究方法」にあう研究を探す、こういったアプローチもあるはずです。とにかく参考書の中から一つ手に取ってみましょう。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
口頭発表(30点)、グループディスカッションや学修への参加態度やリアクションペーパーへの記述内容などの平常点評価(40点)、期末レポート(30点)などをもとに総合的に判定する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション:Foreign Studiesを学ぶ意義とその方法、課題、研究倫理など | |
2 | 研究とは何か(問題意識から研究課題へ) | |
3 | 文献・資料とは何か、検索するということ | |
4 | 資料の収集の方法と整理、考える技法・発想法 | |
5 | 論文の構造と内容の読解 | |
6 | 研究方法の実際1(観察法、インタビュー・面接法) | |
7 | 研究方法の実際2(質問紙法、フィールドワーク) | |
8 | 質問紙法の実践1 | |
9 | 質問紙法の実践2 | |
10 | 質問紙法の実践3 | |
11 | 質問紙法の実践(報告・発表会と評価) | |
12 | フィールドワークの実践(目標と実施計画の報告) | |
13 | フィールドワークにおけるデータ収集 | |
14 | フィールドワークのデータ分析と発表の準備 | |
15 | フィールドワーク(報告・発表と評価) | |
16 | 定期試験期間 | |