【講義概要】
特別活動は、子どもたちが学校生活の中で最も楽しみにしている教科外活動の代表であり、教育課程の一領域として位置づけられています。
キャリア教育の要として新設された学級活動「内容⑶」や、情動発達が注目される中で特別活動への期待が大きいこと、さらには特別活動の教育課程の海外輸出など、注目されている点をその背景とともに学びます。
さらには「教科」と「領域」の違い、「領域」としての特別活動が存在することが、日本の教育課程全体に及ぼす影響まで掘り下げます。
特別活動は海外にも輸出され、世界から注目されています。その理由を、実践する外国の教師や子どもの様子から学び取っていきます。
本講では、この特別活動の重要性と困難性を、小集団演習を通して体験的に深めていきます。協力して話合わないと、達成できないタスクに取り組むことで、話合い活動を方法の一つとする特別活動の意義を、体験しながら学んでいきます。
【学習到達目標】
・特別活動の意義や指導法について、グループ検討を通して理解を深めることができる。
・特別活動の3つの内容の現状と問題点について、グループ検討を通して理解を深め、併せて、活性化の具体的な提案を行うことができる。
・特別活動の特質を生かした授業や行事の具体的な提案ができる。
・話合い活動の動画を視聴し、気づきを記す活動を通じて、学級活動の指導力を身につけることができる。
【履修上の注意】
座席は指定で、特別活動を特別活動的に学ぶために、数回の席替えをしながら、話合い活動を実体感していただきながら、よりよい指導法について考えていただきます。
本講は、小集団体験学習を重視した授業展開を特徴とします。
様々な事情により、授業方法を変更したり、併用したりすることがあります。
CCSのMinutePaperを利用するため、PC等、意見を入力できるデバイスを持参すること。
第1回目から講義内でレポート入力を行い、提出してもらいます。履修変更等で第2回目から参加の人にも提出してもらいます。
【事前準備学習】
教科書及び学習指導要領の「特別活動編」を通して、具体的な課題意識の掘り起こしを行います。
教科書の指定部分を読んでくる、読んで要約をしてCCSに入力をする、など事前事後学習にも教科書を導入します。
毎時、予習・復習各2時間に相応する資料を配付します。講義で得た「問い」を解決すべく、意欲的な学習態度を期待します。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『三訂キーワードで拓く新しい特別活動』 日本特別活動学会監修 東洋館出版社 2019 毎回、教科書を使って学修を進めます。また教科書から指定部分を読んで、意見を記す宿題を課すことがあります。これまで、印刷資料が多い点が授業アンケートで改善点として学生側から指摘されました。 |
参考書 | 『高等学校学習指導要領解説 特別活動編』 文部科学省 東京書籍 2019 『中学校学習指導要領』 文部科学省 東山書房 2018 『特別活動指導資料 みんなで,よりよい学級・学校をつくる特別活動 小学校編』 文部科学省 文溪堂 2019 『学校文化を創る特別活動 中学校・高等学校編』 文部科学省 東京書籍 2023 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
講義内のリフレクションペーパーへの記述内容の質とグループ検討レポート(40%)、動画視聴レポート(30%)、学期末レポート(30%)の比率で評価を行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 子どもたちの今日的状況と特別活動 | |
3 | 特別活動の目標と内容 | |
4 | 特別活動の基本的性格(特質) | |
5 | 特別活動と総合的な学習の時間との関連 | |
6 | 特別活動と道徳科との関連 | |
7 | 特別活動とボランティア活動 | |
8 | 様々な集団活動とその在り方 | |
9 | 学級活動・ホームルーム活動の現状と課題 | |
10 | 生徒会活動の現状と課題 | |
11 | 学校行事の現状と課題 | |
12 | 特別活動の歴史と今日的意義 | |
13 | 特別活動と生徒指導 | |
14 | 特別活動の評価 | |
15 | 特別活動の課題と展望 | |
16 | 定期試験期間 | |