【講義概要】
本講義では、「認知言語学」の理論に基づき、言語を分析する。「認知言語学」とは、言語を、人間の一般的認知能力(感覚、思考、感情)との関係で考えようとする学問である。言い換えれば、私たち人間が身の回りで起こる物事をどう捉え、それに対してどう反応するかということを、言語は反映していると考える。私たちを取り巻く世界の捉え方は、人間一般に共通した部分と文化によって異なる部分があり、言語を見れば、それを話す人々の世界の捉え方の共通点や相違点が見えてくる。このような考え方に基づき、本講義では、特に日本語・英語の表現を通して、言語と人間の認知の関係を明らかにしていく。
なお、本講義では、外国語学部におけるディプロマポリシー(DP)に挙げられる以下の能力の獲得を目指す。
なお、本講義では、外国語学部におけるディプロマポリシー(DP)に挙げられる以下の能力の獲得を目指す。
【知識・技能①】言語についての幅広い知識を獲得し、それを活かすことができる。
【主体性・多様性・協働性⑧】「ことば」という観点から、英語がもつ特質・特徴についての十分な知識を獲得する意欲を持っている。
【主体性・多様性・協働性⑩】実社会で必要な自主性、協調性、ルール順守など、責任ある社会的態度を身につけ、集団内で積極的に活躍できる。
【学習到達目標】
・ 人間の認知と言語の関係について理解できる。
・ 認知言語学の理論をふまえ、日本語と英語の特徴を分析できる。
・ 日本語を学ぶ外国人に、日本語特有のものの考え方などを教えることができる。
【履修上の注意】
教科書を毎時必ず持参すること。
以下の行為は平常点の減点対象となる。
・ 私語
・ 居眠り
・ 飲食
・ 携帯電話の使用
・ 教科書忘れ
・ 遅刻(授業開始後15分まで、それ以降は欠席扱い)
また、5回目の欠席で自動的に失格。公欠制度はないので注意。
この授業のTeams上のチーム名とコードは以下のとおりである。
課題提出や授業連絡がTeamsでなされることもあるので、授業に履修登録したら必ず以下のTeamsにもメンバー登録すること。
チーム名: 【木3有薗】言語と心理(2024秋)
コード: rsfidd0
【事前準備学習】
テキストの当日扱う章を読んでおくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『認知言語学入門』 籾山洋介 研究社 2010 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・ 平常点 …5%
・ 毎時のタスク …55%
・ 最終試験 …40%
以上により、総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | Introduction (授業概要、注意点、評価方法等) | |
2 | 第1章: 認知言語学の考え方(1):基本的な認知能力 | |
3 | 第2章: 認知言語学の考え方(2):経験の重視 | |
4 | 第3章: カテゴリー化とプロトタイプ | |
5 | 第4章: 同じ物事に対する異なる捉え方 | |
6 | 第5章: メタファー | |
7 | 第6章: メトニミー | |
8 | 第7章: 主体化 | |
9 | 第8章: 経験基盤主義:身体性 | |
10 | 第9章: 意味と認知領域 | |
11 | 第10章: イメージスキーマ | |
12 | 第11章: フレーム | |
13 | 第12章: 百科事典的意味 | |
14 | 第13章: 使用依拠モデル | |
15 | 第14章: 認知言語学の位置づけ | |
16 | 定期試験 | |