【講義概要】
スポーツを含む身体運動文化の歴史は人類と共にあった。ただしそのあり方は私たちが日常的にとらえる「スポーツ」の形だけではない。私たちが現在「スポーツ」と一般的にとらえ、呼んでいるものは、19世紀のイギリスで生まれたスポーツ、いわゆる「近代スポーツ」と呼ばれるものを指している。
講義では私たちにとっての「スポーツ」が、人類にとって「身体運動文化」の展開過程の一部であるととらえて、その歴史的展開について取り上げる。その際、キーワードとなるのは「熱狂」である。人々は常に「身体運動文化」に「熱狂」してきた。私たちが「オリンピック」に代表されるスポーツの舞台に立つ(ことを目指す)、あるいは観るときにもこの「熱狂」という感情は手放すことができない。そしてこの「熱狂」はさまざまな意味で、また形で表出し、利用されたり、突破口となってきた。「熱狂」とともにあった「身体運動文化」の歴史を紐解くことで、人々がどうスポーツと関わってきたのかについて学ぶ。これらの学びを通して、スポーツの見方を広げ、多角的な視点からスポーツを捉えられるようになることを目的とする。
【学習到達目標】
①スポーツを含めた身体運動文化の歴史的展開について正しく説明できる。
②スポーツを多角的な視点からとらえることができるようになる。
③現代におけるスポーツの問題点や課題について歴史的な視点から考察し、自身の考えを述べることができる。
【履修上の注意】
授業内容については変更することがあります。変更の場合は適宜お知らせします。
【事前準備学習】
授業の終わりに次の授業のトピックを提示します。それについて自分で調べてきてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『体育スポーツ史概論』 木村吉次 市村出版 2015年 『スポーツの日本史』 谷釜尋徳 吉川弘文館 2023年 『スポーツの世界史』 坂上康博、中房敏朗、石井昌幸、高嶋航 一色出版 2018年 『スポーツの世界史』 デイビッド・G・マコーム ミネルヴァ書房 2023年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 未開社会の運動文化 | |
3 | 古代オリンピック | |
4 | 中世ヨーロッパのフットボール | |
5 | ヨーロッパにおける身体教育の始まりと近代スポーツの誕生 | |
6 | 近代スポーツの普及・受容 | |
7 | 日本における野球の受容と展開 | |
8 | 日本におけるサッカー史 | |
9 | 近代オリンピックの誕生と展開 | |
10 | パラリンピックの誕生と展開 | |
11 | ジェンダーのスポーツ史 | |
12 | 人種とスポーツ | |
13 | アジアとスポーツ | |
14 | 愛知県スポーツ史 | |
15 | 21世紀のスポーツを問う | |
16 | 定期試験期間 | |