名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限国際福祉論秋A名古屋 22長田 こずえWB2357

【授業情報】

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講義概要

世界を見渡せば、貧困や飢餓、格差といった問題が各地でみられる。そうした問題に福祉的なアプローチで迫る研究分野が、国際福祉であるという定義もある。国際福祉論では、世界の福祉の現状と課題を考える。まずは国際福祉の理論を概観する。続いて福祉的な課題をトピックごとに取り上げ、その問題の特徴や背景を講じる。最後に、今後の国際福祉の課題をまとめる。「国際福祉」、あるいは、「国際社会福祉」や「国際社会開発」とは何を意味するのか。 「一般的な国際開発(または、国際経済開発)とは異なるものなのか」という、基礎的でかつ超難問課題に挑戦し、一緒に学びながら考える。 

この授業は、将来、国際開発協力分野の中でも、特に、社会保障、識字、教育、医療保健、ソーシャルワークなどのソフト分野において、あるいは、貧困者、子供、障害者、老人などの弱者を対象にしたプログラムに参加したり、キャリアを構築したい学生諸君には必須の授業である。

また、人権に基づく福祉の観点から、性的マイノリティー LGBTと刑務所の受刑者の課題にも触れる。これらの人々に関する進んだ政策を北欧諸国など、欧米先進国から学ぶ。 

ジェームズ ミッジリー教授の「グローバリゼーションの社会福祉論」や、国連UNDPが推進する「人間開発」などの概念を採用し、さらに、国連諸機関やOECD/DACなどが提唱してきた「社会開発論」などを参考に、開発途上国を中心とした国際的な視点から、様々な国際福祉問題を考察する。 開発途上国の開発と人権に関する問題、教育や識字、保健衛生、人口問題、ジェンダー、障害者と貧困、CBRなどを幅広く学ぶことが出来る。 

Diploma Policyの知識・理解におけるグローバル社会における多文化理解の習得を目指す。 また、 Curriculum Policy 共存を前提とした国際協力・支援の現状を学ぶこともゴールとする。

※COC地域志向科目



【学習到達目標】

• 国際福祉、または、国際社会福祉の定義と展望を理解し、国際社会福祉協力に関する自分なりの意見を言えるようになる
• グローバライゼーションにおける、政府援助団体、国際連合、市民社会、企業などの国際協力の担い手に関する基本的な知識を身につける
• グローバライゼーションにおけるグローバルな国際福祉に関連する問題について理解する
• 国連UNDPの人間開発の定義について理解する
• 障害と貧困の関係について意見が言えるようになる
• 障害の概念の変化とCBRについて理解する
• 国際障害者の権利条約についての知識を身につける



履修上の注意

毎回の授業に関する詳細な内容は、CSSなどにおいてアナウンスされるので、よく確認してください。
とりわけ、国際文化学部では学内での学習に加えて現実の社会での活動や、日本の内外で展開されている国際理解・国際交流活動などへの強い関心が求められます。 

生活習慣を整えて、毎回、積極的かつ元気にこの授業に臨めるよう準備してください。授業に参加する前に、TVの国際ニュースや映画などを見て、国際情勢に精通するようにしてください。 出席率や授業参加を重視、授業中の私語や雑音は避けてください。 

ITCの重要さを理解し、上手に遠隔の学びをこなすため外部の講師などを招聘し、TEAMSを使用するクラスもあります。 TEAMSはコードで入室してください。 

TEAMSのコードは lkw055e



【事前準備学習】

TVの国際ニュースや映画などを見て、国際情勢に精通するようにしてください.。 国際情勢の雑誌などにも目を通してください。 また、英語の基礎学力を最低 英検2級程度に引き上げてください。 町の中のバリアフリーの状況を観察してみてください。 毎日、20分程度の事前、事後学習が必要です。 毎日継続して学習することが望まれます。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『グローバリゼーションと国際社会福祉』 中村優一 他 中央法規 2002年
その他、授業に必要な教材は、全部CCSの教材ボックスに掲載されます。 この授業は基本的にはぺーパーレスです。
参考書『アラブ イスラム地域における障害者に関する重要課題と障害者支援アプローチに関する研究(電子版 CCSに掲載)』 長田こずえ(CCS に電子文で掲載) JICA 独立邦人国際協力機構 国際協力総合研究所 平成16年度
『リハビリテーション国際協力入門』 久野研二 中西由起子 三輪書房 2004年
『国際社会福祉論』 川村まさよし ミルヴァ書房 2005年
『国連WHO CBR ガイドライン オンライン掲載』 World Health Organization WHO 2012年
『CRPD_-国際障害者の権利条約 オンライン掲載』 国連NY 英語版 長瀬修 2006年
シラバスに書いてある教科書の章、また、CCSに載せる参考書、電子教科書の資料は必ず予習、復習に使用するように。 この授業は、予習を前提に進めますから、真剣に授業を受けてください。 真剣に勉強したい人向きのコースです。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

授業内での取り組み状況、学期中の参加および学期末の試験の結果を総合的に判断して評価を行います。
出席率は重視します、4回以上の欠席は不可となります。 期末試験5割、出席率3割、授業中の参加3割をベースに判断します。 フェードバックとして期末クイズの正解と、学生の学びの傾向を最後に教えます。 毎日20分くらいの予習復習が必要です。

授業の時は参加と出席をチェック、評価対象としてはレポート、ミニッツペーパーなどの提出内容の質、期末クイズの成績を総合的に見ます。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1オリエンテーション、国際福祉、または、国際社会福祉とは
2国際(社会)福祉の定義、意義、展望
3福祉のグローバル化と国際社会福祉の課題
4社会福祉から人権と人間開発へ(障害者、ホームレス、刑務所、LGBT)
5社会福祉分野の国際協力(個別の社会福祉課題を探る)
6開発実践(開発ワーカの実践の体験に触れる 1 NGO関係者
7教育と識字分野の国際協力
8途上国の障害者、LGBTの現状
9福祉のモデル(スカンジナビアモデルと草の根福祉モデル)
10開発実践(開発ワーカの実践の体験に触れる ‐ 地域活動 名古屋の障害当事者団体
11開発協力における障害へのアプローチ:ツイントラックアプローチ
12Community-based Rehabilitation (CBR) 入門
13CBR発展 地域密接型の障害者福祉のグッドプラクティス
14欧米の受刑者リハビリ政策について学ぶ
15国際福祉の授業の要点REVIEW
16定期試験期間