【講義概要】
日本は国際社会において、いわゆる先進工業国として、政府や民間団体(NGO)が発展途上国に対して、協力援助を提供してきている。政府開発援助では日本の経済的利益や「国益」を強調する議論もあるが、あくまで援助を必要とする人々を対象に人道的援助を続けるべきであるという主張もある。本講義ではそうした状況を踏まえ、日本の国際協力を核に据えて、国際社会の状況や日本と国際社会との関係を考える。
まず、世界の現状を途上国の貧困、開発問題などに触れて、考える。世界が100人の村だったらという仮説を紹介し、資源・環境問題と私たちとして、世界の問題と私たちの生活をつなげて考えてみる。身近な食べ物・バナナも取り上げ、途上国の生活と私たちの生活がどうつながっているのか、考える。
そして、日本による政府開発援助(ODA)の概要、問題点(環境・住民強制移転)を紹介する。さらに、ODAのよい面を紹介し、中でも青年海外協力隊の活動を伝える。その後、時間があれば、民間団体(NGO)による国際協力について、検討する。最後にまとめとして、国際協力の意義、課題を整理する。
なお、時間的に余裕があれば、青年海外協力隊経験者の話を伺う機会を設けたい。
国際協力の在り方について、理解を深め、自分のできうることを考えてもらう。
【学習到達目標】
発展途上国の経済的状況について理解する。
日本による国際協力の概要、課題を理解する。
【履修上の注意】
授業は継続的に参加すること。
授業中、携帯電話を使用しないこと。5回休んだら、授業放棄と考える。20分以上遅刻したら、正当な理由がない限り、欠席とカウントする。
【事前準備学習】
国際協力に関して、ネット、新聞やテレビの報道に注目し、読み、視聴するようにしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『脱「国際協力」 : 開発と平和構築を超えて』 越田清和他 新評論 2011 『小さな民のグローバル学―共生の思想と実践をもとめて』 甲斐田真智子・佐竹眞明・長津一史・幡谷則子 共編著 上智大学出版 2016 『NGOの発展の軌跡 : 国際協力NGOの発展とその専門性』 重田博康 明石書店 2005 『SDGs時代のグローバル開発協力論』 重田康弘・真崎克彦・阪本公美子 明石書店 2019 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
平常点、毎回の授業に対して課されるミニッツペーパーを総合的に判断する。学期末の試験は行わない。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1回 イントロ | |
2 | 2回 南北格差 | https://www.youtube.com/watch?v=DRAMT6OPFcI&t=320s |
3 | 3回 環境・資源問題と私たち 携帯電話の裏に(スマホの真実) | パナマ白書https://uitanlog.com/?p=2476 |
4 | 4回 森林資源と私たち. オランウータン パームオイル | |
5 | 5回 食と私たち バナナ問題 甘いバナナの苦い現実 あなたはどのバナナを選びますか | https://www.youtube.com/watch?v=OdUBcxsLVMo |
6 | 6回 食と私たち バナナと農薬 フェアトレード | |
7 | 7回 政府開発援助(ODA) 概略 (日本のODA) | |
8 | 8回 政府援助の現状 | |
9 | 9回 1.環境と住民移転問題 | |
10 | 10回 2.続編 日本のODAにNo https://www.youtube.com/watch?v=OBiNqQW1h3U | |
11 | 11回 青年海外協力隊の協力(ステップとしての) | |
12 | 12回 民間の国際協力 (NGOの活動を知ろう) | |
13 | 13回 NGO活動の現状 | |
14 | 14回 NGO活動の実際 | |
15 | 15回 全体のまとめ | |
16 | 16回 予備 | |