【講義概要】
われわれは誰もが何らかの地域コミュニティに属しているが、とりわけ学生世代にとっては、その存在自体をあまり意識することはないだろう。そもそも「地域」という結びつきは既に時代遅れとなり、むしろ地域をとりはらった、自由な意志による「コミュニティ」をこそ構築すべきだ、といった意見もある。しかしながら、普段特別に意識しないとしても、われわれの生活にとって地域コミュニティは一定の役割を果たしており、だからこそ依然として地域活性化やまちづくりといったテーマが重要な課題として取り沙汰されているといってよい。では、その基礎にある「地域コミュニティ」とはそもそもなぜ重要で、われわれの生活にとってどのような意味を持っているのか。むしろ次第に重要性は低下しているのか。ではなぜいま地域活性化なのか。本講義ではこうした基礎的なテーマについて改めて考えるとともに、より総合的な視点から地域コミュニティを位置づける。
また、本講義では、こうした理論的なテーマのみならず、現実における地域コミュニティの課題や実践についても取り上げ、ケーススタディやグループワークにも取り組む予定である。
確かに、実際に地域に出て、課題解決に取り組むことで多くの学びは得られる。が、しかし、ともすれば出たとこ勝負になって、学術的基礎づけなしに活動してしまってはいまいか。より良い成果を生むためには、しっかりとした知識のベースが不可欠のはずである。本講義でそうした基礎をしっかりと身につけることをまずは重視しつつ、実践的な課題解決方アプローチへと橋渡ししていきたい。
本講義はCOC地域志向型科目である。
【学習到達目標】
地域コミュニティは現代においてどのような意味をもっているかを理解する。
現代の地域コミュニティが抱える課題とその解決の方向性について自分で考える力を身につける。
【履修上の注意】
この授業は、非対面授業週の講義をCCSを活用した基本型授業とTV会議システム(Teams等)を併用して実施します。
チームコード:80w1fxg
講義中の私語は厳禁です。また、途中退出厳禁。お互いに尊重しあいながら受講環境を整えるよう意識してください。
感染症対策も踏まえて、座席を指定する予定です。
また、毎回ミニッツペーパーの提出が必須です。その内容を評価し、成績に反映させます。
【事前準備学習】
自分の所属する地域コミュニティの状況についてよく調べておくこと。
指定された資料をよく読み、しっかり消化すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 講義の中で指定する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末試験60% 平常点・ミニッツ・ペーパー・レポート40%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 地域コミュニティとは何か | |
3 | 地域コミュニティとソーシャル・キャピタル | |
4 | ソーシャル・キャピタルと健康 | |
5 | 地域コミュニティと健康 | |
6 | 地域コミュニティと地域資源 | |
7 | グループワーク:地域コミュニティのあり方に関する討議 | |
8 | グループワーク:成果のまとめと共有 | |
9 | 地域コミュニティの実態と課題:奈良県川上村 | |
10 | 地域コミュニティ活性化のケーススタディ:農村部を事例に | |
11 | 地域コミュニティ活性化のケーススタディ:団地を事例に | |
12 | 地域コミュニティと見守りシステム | |
13 | 福祉と地域コミュニティの展開 | |
14 | 高齢者ばかりのコミュニティは可能か | |
15 | まとめと総括:超高齢社会と地域コミュニティ | |
16 | 期末試験期間 | |