【講義概要】
本講義では経済学の初学者に向けた、マクロ経済学の基礎的な理論・考え方を学習する。
19世紀の偉大な経済学者であるアルフレッド・マーシャルが「経済学は、日常生活における人々を研究するものである」と記したように、経済学の目的は、社会における人々、企業、政府の経済活動が、それぞれにどのような影響を与えているかを分析し、その本質をつかむことにある。
経済学の基礎は大別すると「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」に分類される。本講義の目的は、このうち「マクロ経済学」の理論や考え方について学習することで、①一国全体の経済の測定、②経済成長と失業の関係、③経済変動の要因の3点について考察できるようになることである。
講義内では、企業が意思決定する上で欠かせない一国、あるいは世界全体の経済の流れを分析する視点や、近年の経済環境を理解する上で重要な金融市場の基礎的な知識を学習する。
なお、本講義は商学部のディプロマ・ポリシーの以下の能力の養成に関係します。
知識・技能
2)流通・マーケティング、経営・ファイナンス、簿記・会計、スポーツマネジメントなど、商学における高度な学術理論およびその実践について学修し、企業や消費者および市場が直面する諸問題の本質を正しく理解することができる。
思考力・判断力・表現力
4)実際のビジネスや企業経営ならびにスポーツマネジメントについて、自ら課題を見つけて解決していくために必要な思考力・判断力・行動力を身につけることができる。
【学習到達目標】
①一国全体の経済の測定
②経済成長と失業の関係
③経済変動の要因
の3点について理論的に考察できるようになること。
【履修上の注意】
・初学者にとっては、はじめて触れる概念が多い上、数式やグラフを多用するので、受講の際には予習復習を欠かさないこと。
・体系的な学問であるため、一度でも休むとその後の理解が難しくなる。休まず受講するよう心がけること。
・講義を進める上で必要な知識は適宜解説するが、進行の妨げになる程の時間は割けないため、各自で補完すること。
・受講にあたっては、他分野との視点の違いを意識しつつ学習を進めること。
【事前準備学習】
・次回の授業内容について予習し、疑問点を整理しておくこと。
・初めて学習することが多いため、復習を必ずすること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『マンキュー入門経済学[第3版]』 N・グレゴリー・マンキュー 東洋経済新報社 2019 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・原則として、定期試験及び平常点で評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 経済学の原理~マクロ経済学編~ | |
2 | 国民所得の測定① GDPとは | |
3 | 国民所得の測定② 実質と名目 | |
4 | 物価の測定~消費者物価とは~ | |
5 | 生産と成長① 生産性の役割と決定要因 | |
6 | 生産と成長② 経済成長と公共政策 | |
7 | 貯蓄、投資と金融システム① 金融市場の例 | |
8 | 貯蓄、投資と金融システム② 貸付資金市場の理論 | |
9 | 企業を取り巻く外部環境 PEST分析 | |
10 | 貨幣システム① 貨幣とは | |
11 | 貨幣システム② 貨幣の需給均衡 | |
12 | 総需要と総供給① 総需要曲線 | |
13 | 総需要と総供給② 総供給曲線 | |
14 | 総需要と総供給③ 経済変動の要因 | |
15 | まとめと練習問題 | |
16 | 定期試験期間 | |