【講義概要】
国際取引、国際結婚・離婚、国際養子縁組、国際不法行為、国際知的財産権など、国際的な私法生活関係を巡る法律問題が増加しています。本講義では、複数国にかかわりを有する、渉外的私法生活関係に適用されるべき法の決定過程や適用過程のほか、国際裁判管轄や外国判決の執行についても扱います。
法学部「ディプロマ・ポリシー」のうち、法的知識の獲得、それ以上に多面的な調査・分析能力の向上に重点を置きます。
小テストなどにより、シラバスの予定よりも前後する場合があります。
【学習到達目標】
国際私法の意義、目的、性質、法源、沿革などを学ぶと同時に、国際私法の適用過程と独自の法技術を習得します。
基礎的知識を体系的に理解するとともに、時間が許す限り具体的な渉外的な事例を扱い、国際私法を適用して解決するための応用力取得を目指します。
【履修上の注意】
「法の適用に関する通則法」や民法をはじめ、関連する条文を参照するようにしてください。
可能な限りペーパーレスです。紙媒体でのレジメは配布しないので、必要な人はCCS配布資料をダウンロードしておいて下さい。諸般の事情により、オンラインを併用する場合があります。
【事前準備学習】
CCSでの配布資料や授業は、教科書・基本書を理解するための補助資料に過ぎません。教科書・基本書に親しんでください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『国際私法(プライマリ法学叢書)』 木棚照一(編著) 成文堂 2016 指定教科書が入手困難な場合は、他の基本書1冊でも結構です。例を挙げると、(1) 多田望、長田真里、村上愛、申美穂『国際私法(第2版)』有斐閣(2024)、 (2) 中西康・北澤安紀・横溝大・林貴美『国際私法(第3版)(LEGAL QUEST)』有斐閣(2022)、(3) 松岡博『国際関係私法入門 国際私法・国際民事手続法・国際取引法 第4版補訂』有斐閣(2021) などがあります。
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参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
平常点、定期試験の成績によります。ただし、諸般の事情により、必要に応じて評価方法について変更する場合があります。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 国際私法の意義、目的、性質 | |
2 | 国際私法理論の歴史、法源、関連領域 | |
3 | 国際私法規定の特徴と種類 | |
4 | 法律関係の性質決定 | |
5 | 連結点の決定(1)総説 | |
6 | 連結点の決定(2)常居所、法律回避 | |
7 | 国際私法上の指定と反致 | |
8 | 不統一国法の指定、未承認政府・国家の法の指定 | |
9 | 裁判所における外国法の適用 | |
10 | 公序による外国法の適用排除 | |
11 | 先決問題、適応問題 | |
12 | 国際裁判管轄(1) 総説・財産関係事件 | |
13 | 国際裁判管轄権(2) 身分関係事件、国際的訴訟競合 | |
14 | 国際裁判管轄権(3) 当事者、国際司法共助 | |
15 | 国際裁判管轄権(4) 外国判決の承認・執行、国際仲裁 | |
16 | 定期試験期間 | |