【講義概要】
近年の企業不祥事や労働をめぐる諸問題を見ればわかるように、経済活動を行う際に倫理に反した行動をすれば、厳しく非難され、時には処罰の対象となってきます。したがって、経済活動を行うにあたっては、倫理的な視点を身につける必要があります。また、経済社会をより善いものにしていくためには、どのような経済社会が善い経済社会なのかを考えなければならず、そのためにも倫理的な視点が必要とされます。
本講義では、展開科目の講義科目として、「現代社会を理解するために必要な基礎知識」ならびに「現代社会における専門的知識の修得」というディプロマポリシーに資するように、現代の経済社会における経済倫理的諸問題の考察を通じて、経済倫理に関わる基本的知識を修得するとともに、倫理的視点を身につけることを目指します。
講義は大きく前半と後半に分かれます。前半では、企業倫理や個人倫理に関わる経済倫理的諸問題を対象とし、いわばミクロ的な視点から経済倫理の問題を検討していきます。後半では、市場のあり方や経済社会全体の枠組みのあり方を取り上げ、いわばマクロ的な視点から経済倫理の問題を取り上げていきます。
本講義は、集中講義ですので、講義期間中は休むことなく集中して講義に取り組むことが必要です。
【学習到達目標】
・現代の経済社会の経済倫理的諸問題について理解できるようになる。
・経済倫理に関わる基本的知識を習得する。
・倫理的に物事を見る視点を身につける。
・経済社会全体のあり方を見るマクロ的な視点を身につける。
【履修上の注意】
・途中退出(トイレ・体調不良を除く)、私語は厳禁します。
・集中講義期間中、欠席をしないこと。履修規定に即して、全授業の3分の2以上の出席が必要です。この基準を満たしていない場合には、定期試験の受験資格はありません。
【事前準備学習】
・集中講義ですので、講義までに教科書、指定図書、参考書をよく読んでおいてください。
・一日の講義が終わった後、その日の講義内容について、教科書ならびにノートを用いて復習しておいてください。
・集中講義が始まる前に、必ず教科書を購入しておいてください。教科書を持っていない場合は、授業に参加することができません。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『現代社会と経済倫理』 永合位行・鈴木純 有斐閣 2018 集中講義ですので、初日から教科書を使って講義をしますので、教科書を持っていない場合には、授業に参加することができません。集中講義開始日以前に、必ず教科書を購入しておいてください。 |
参考書 | 『現代の経済社会と福祉社会の展望』 足立正樹編著 高菅出版 2013 『プレップ経済倫理学』 柘植尚則 弘文堂 2014 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
平常点(30%)と筆記試験(70%)で評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 経済倫理を通して何を学ぶのか? | |
2 | 企業の利潤追求は経済倫理と矛盾するのか? | |
3 | 企業にはいま何が求められているのか? | |
4 | 非営利組織はどのような役割を期待されているのか? | |
5 | 企業にとって労働者はどのような存在なのか? | |
6 | 労働者にとって労働はどれほど大切なものなのか? | |
7 | いま求められている消費のあり方とはどのようなものか? | |
8 | 市場はどのように評価されるのか? | |
9 | 分配はどのようにあるべきなのか? | |
10 | あなたはなに主義? | |
11 | 福祉国家はなぜ必要とされたのか? | |
12 | 福祉国家は何を行うのか? | |
13 | 福祉国家はなぜ維持不可能なのか? | |
14 | 新自由主義・新社会主義とはどのような思想なのか? | |
15 | 経済倫理を学ぶことはなぜ大切なのか? | |
16 | 定期試験期間 | |