【講義概要】
近年,あらゆる学問領域の中に進化論の考え方が導入され,環境への適応という観点から,ヒトが示すさまざまな行動が研究されている。この講義では,ヒトの感情,思考,行動に焦点を当て,それらに対する生物学的,進化的影響について解説する。また,ヒトの社会とヒト以外の動物の社会を比較検討することで,他の動物との共通点あるいはヒトの独自性について考察する。
この授業は、本学のディプロマ・ポリシー【思考力・判断力・表現力】のうち「共生可能な持続的社会形成のための思考力・判断力・行動力を身に付ける」ことを主な目的としています。
【学習到達目標】
進化論の基本的概念を理解し,ヒトの祖先が暮らしていた環境における選択圧が,現代に生きる我々の行動にどう影響しているかを説明できるようになる。
【履修上の注意】
・この授業は、非対面授業週の講義を、CCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施します。
・私語は厳禁です。
・毎回、ミニッツペーパーの提出を求めます。
【事前準備学習】
授業中に理解できなかった部分はそのままにしておかず、ミニッツペーパーで質問するか、自分で調べて解決するよう努力すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 使用しません。 |
参考書 | 授業の中で紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
毎回の授業後に提出してもらうミニッツペーパーの内容で評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション:生物学的な視点から人間の行動について考える | |
2 | 人間性の進化Ⅰ:狩猟採集生活と進化的適応環境 | |
3 | 人間性の進化Ⅱ:生活史理論 | |
4 | 人間性の進化Ⅲ:自己家畜化論 | |
5 | 人間性の進化Ⅳ:攻撃性とモラルの起源 | |
6 | 身体的特徴と行動Ⅰ:男らしさは薬指に表れる? | |
7 | 身体的特徴と行動Ⅱ:攻撃性は顔の形に表れる? | |
8 | ヒトの配偶者選択Ⅰ:なぜ見た目が重視されるのか | |
9 | ヒトの配偶者選択Ⅱ:配偶者選択にみられる性差 | |
10 | ヒトの配偶者選択Ⅲ:異性に好まれる声の特徴 | |
11 | ホルモンと行動Ⅰ:ホルモンが作り出す性差 | |
12 | ホルモンと行動Ⅱ:異性愛と同性愛 | |
13 | 進化と行動Ⅰ:色彩が人間行動に及ぼす効果 | |
14 | 進化と行動Ⅱ:何が文化差を生み出しているのか | |
15 | 行動実験の実施および解説 | |
16 | 定期試験期間 | |