【講義概要】
人類の歴史において宗教は、平和思想の基盤を提供してきました。一方で宗教は、戦争とも深く関わってきたと言えます。本講義では、平和と戦争に関する各宗教の思想とその背景への理解を深めた上で、どのようにすれば宗教が平和の実現に向けての原動力となりうるのかについて考察することを目指します。授業は、大きく分けて三つの部分からなります。まず、いくつかの事例を取り上げ、宗教がどのように関わっているのかについて見ます。次に主要な宗教がもつ平和および戦争に関する思想の背景について学びます。そして最後に日本の宗教が戦前どのように戦争協力を行なったのか、また戦後どのようなかたちで平和運動を展開してきたのかについて学んでいきます。
この授業は、国際文化学部国際文化学科のディプロマ・ポリシー【思考力・判断力・表現力】における「多文化共生社会における豊かな許容性を理解し、協働の精神をもってその実現へ向けての考えを整理し、他者に対して説明することができる」ことを目的としています。
【学習到達目標】
・主要な宗教の平和思想について説明することができる。
・日本の宗教の戦争協力および平和運動について説明することができる。
・平和とは何か、また平和の実現のためには何が必要であるかについて、自分の意見を述べることができる。
【履修上の注意】
・授業中の私語やスマートフォンの使用は厳禁とします。
・講義内容をノートにとって自分なりに整理してください。
・単位の取得には、全授業の3分の2以上の出席を必要とします(やむを得ない理由のある場合は、相談してください)。
・各回の講義テーマは進捗状況に応じて変更になる場合があります。
【事前準備学習】
授業前:授業レジュメおよび配布資料等を読んでおいてください。
授業後:講義内容を復習してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 使用しません。 |
参考書 | 授業中に随時紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・期末レポート:50%
・授業コメント(毎回の授業内において提出):40%
・授業態度:10%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 宗教とは何か? 平和とは何か? | |
3 | 事例①:パレスチナ問題 | |
4 | 事例②:旧ユーゴスラビア内戦 | |
5 | 映画「ビフォア・ザ・レイン」 | |
6 | 事例③:オウム真理教テロ事件 | |
7 | 宗教における平和思想と戦争①:ユダヤ教 | |
8 | 宗教における平和思想と戦争②:キリスト教 | |
9 | 宗教における平和思想と戦争③:イスラーム | |
10 | 宗教における平和思想と戦争④:仏教 | |
11 | 戦前日本の宗教と戦争協力 | |
12 | 戦後日本の宗教と平和運動①:仏教・新宗教 | |
13 | 戦後日本の宗教と平和運動②:キリスト教 | |
14 | 宗教を越えた平和運動 | |
15 | ディスカッション:平和を実現するためには何が必要か? | |
16 | 定期試験期間 | |