【講義概要】
我々は普段,自分の自由意思に基づいて行動しているように思っているが,実際は自分が置かれている環境によって行動が決定されていることも多い。この講義では我々の日常生活にみられるありふれた行動を取り上げ,それらがどういう条件によって引き起こされているのかについて考察する。また,人間の行動に関する素朴な疑問がどのようにして科学的な問いへと変換され,実証的に研究されているのかについても解説する。
この授業は,本学のディプロマ・ポリシー【思考力・判断力・表現力】のうち「共生可能な持続的社会形成のための思考力・判断力・行動力を身に付ける」ことを主な目的としています。
【学習到達目標】
自分の普段の行動を振り返り,それらの行動が生起する原因を突き止め,環境を変えることで問題行動を改善できるようになる。
【履修上の注意】
・この授業は、非対面授業週の講義を、CCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施します。
・私語は厳禁です。
・毎回、ミニッツペーパーの提出を求めます。
【事前準備学習】
授業中に理解できなかった部分はそのままにしておかず、ミニッツペーパーで質問するか、自分で調べて解決するよう努力すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 使用しません。 |
参考書 | 授業の中で紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
毎回の授業後に提出してもらうミニッツペーパーの内容で評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション:「行動科学としての心理学」 | |
2 | 古典的条件づけの基本的特徴:パブロフの犬がすべてではない | |
3 | 好き嫌いの形成と連合学習 | |
4 | なぜ好き嫌いに個人差がみられるのか | |
5 | オペラント条件づけの基本的特徴:スキナーの行動分析学 | |
6 | 行動原理Ⅰ:なぜ語学の勉強は続かないのか | |
7 | 行動原理Ⅱ:先延ばし行動 | |
8 | 行動原理Ⅲ:ギャンブルにハマる仕組み | |
9 | 性格と個人差Ⅰ:性格の構成要素 | |
10 | 性格と個人差Ⅱ:行動遺伝学が明らかにしたこと | |
11 | 無意識と行動Ⅰ:認知的不協和理論 | |
12 | 無意識と行動Ⅱ:サブリミナル効果 | |
13 | 行動経済学Ⅰ:プロスペクト理論 | |
14 | 行動経済学Ⅱ:フレーミング効果とヒューリスティクス | |
15 | 行動実験の実施および解説 | |
16 | 定期試験期間 | |