【講義概要】
日本国内でも目に見えて外国からの旅行者や居住者が増え、それに伴い彼らとの交流がどんどん増加している。ただ単なる表層的なおしゃべりだけでなく、一歩踏み込んで、それを自分と異なる他者との関係構築の貴重な経験に変えてみないか?異文化コミュニケーションにおける実践的な問題を深く考えるために、本講義では歴史学、日本古典文学、英米文学、そしてコミュニケーション学の多岐にわたる視点からアプローチする。これにより、新しい発見と深い理解が得られ、異文化の面白さがより一層引き立つことであろう。日本語で行われる授業である。
本講義は、国際文化学部国際文化学科ディプロマ・ポリシーのうち、「思考力・判断力・表現力」における「共生可能な持続的社会形成のための思考力・判断力・行動力を身につけることができる」に関連した科目である。また、カリキュラム・ポリシー「教育内容」の≪国際文化科目≫「日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ現代の文化圏について、文化・歴史・社会・政治・経済など多面的な視点から学ぶ」科目に該当する。
【学習到達目標】
•日本を基点とした異文化コミュニケーションの歴史・文化、異文化コミュニケーションの基礎概念や理論への理解を深める。
•異文化コミュニケーションの概念を適切に考え方や手法を応用し、様々なコミュニケーションの問題を考察できるようになる。
•「文化」、「コミュニケーション」とは何か、異文化間コミュニケーションにはどのような姿勢が必要か、説明できるようになる。
【履修上の注意】
アクティブ・ラーニング(学生参加型)形式の授業である。グループワーク、プレゼンテーション、ディスカッションを課す。毎回リアクションペーパーを書いてもらう。リアクションペーパーのフィードバックは次回に行う。
【事前準備学習】
事前学習として、前回に作成したノートに目を通しておく。(10分程度)事後学習として、授業の流れ・要点を再現できるようなノートを作成する。(15分程度)
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『異文化コミュニケーション学』 鳥飼 玖美子 岩波書店 2021 |
参考書 | 『交錯する宗教と民族―交流と衝突の比較史―』 鹿毛敏夫・梶原彩子・黒柳志仁ほか 勉誠出版 2021 授業の中で参考書・資料を紹介し、またプリント資料等を配布する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・学期末レポート:70%
・「リアクションペーパー」(授業の理解度確認):20%
・平常点(授業への参加度など):10%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 文化の定義 | |
3 | 異文化・多文化・国際文化と価値観 | |
4 | コミュニケーション能力 | |
5 | 言語コミュニケーション | |
6 | 非言語コミュニケーション | |
7 | 異文化から見たジェンダーとコミュニケーション | |
8 | コミュニケーションとアイデンティティ | |
9 | 海外留学とカルチャー・ショック | |
10 | 異文化接触:「唐風文化」、「国風文化」、「南蛮文化」 | |
11 | ソーシャル・メディアと異文化ビジネス・コミュニケーション | |
12 | 集合的記憶の継承と生成 | |
13 | 古典を通して「日本」を読む | |
14 | 日本文化の発信、外から日本をみる | |
15 | 全講義の振り返り、定期試験(期末レポート)提出 | |
16 | 定期試験期間 | |