【講義概要】
観光は極めて裾野の広い産業であり,経済波及効果や地域活性化効果の大きいことが,我が国でも広く認識されるようになってきました。2008年10月に発足した観光庁の課題として,当時首相であった麻生太郎は所信表明演説の中で「地域の再生」を挙げています。観光白書でも,観光の経済効果が大きいことを繰り返しアピールしており,地域経済の活性化の一方策として,近年の我が国において観光産業の振興が熱い期待を集めるようになっています。この授業では,観光関連産業への就職希望者や観光行政・観光振興の将来的な担い手を念頭に,観光業界の戦力となりうる人材の養成を図ると同時に,旅行の際には,多面的な視点を備えた旅行者として旅をより深く楽しめるようになることを目指します。
当科目は,英米語学科ディプロマ・ポリシーにおける問題解決のための思考力・判断力を養成するための科目,カリキュラム・ポリシーにおける観光業や航空業などへのキャリア形成を応援するビジネス系科目として位置づけられます。
※COC地域志向型科目
【学習到達目標】
・観光の概念やニュー・ツーリズムについて理解し,説明できるようになる。
・西欧や日本における観光の発展を長期的視点から把握する。
・観光産業の特性や課題,今後の展開について学ぶ。
【履修上の注意】
当授業では,事前にCCSでPDFファイル(スライドや資料など)を配信します。案内にしたがって,ミニッツペーパー(またはレポート)を提出してください。
・授業は,レジュメとパワーポイントのスライドを中心にすすめます。
・小テスト・中間テストは,自筆ノートのみ持ち込み可です。積極的にノートをとりましょう。
・授業中の私語,居眠りは欠席扱いとする場合があります。
【事前準備学習】
・本講義では,講義内容についてまとめたレジュメを配布します。授業の前に予習しておきましょう。
・小テスト・中間テストで理解度を確認し,不十分な箇所を復習しましょう。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『インバウンドと地域創生』 大藪多可志 他 海文堂出版 2017 教科書『インバウンドと地域創生』の購入は,必須ではありません。購入方法等については,初回の授業で案内します。 |
参考書 | 『観光概論』 宍戸学・鈴木涼太郎・國分浩・捧富雄 JTB能力開発 2013 『観光学全集第1巻 観光学の基礎』 溝尾良隆 原書房 2009 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
小テストを含む試験とレポートをもとに評価する。
・小テスト(1回実施:授業で試験範囲を予告する) 20%
・小レポート(10回実施:テーマは授業で指定する) 20%
・中間テスト(前半の講義内容を範囲とする) 20%
・期末テスト(全ての講義内容を範囲とする) 40%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ツーリズム(観光)の定義と社会的意義 | |
2 | 都市化と観光 | |
3 | 都市の発展過程 | |
4 | 都市と農村 | |
5 | 着地型観光とは(小テスト) | |
6 | 地域の観光政策と行政 | |
7 | 利益集団 | |
8 | 観光協会とDMO | |
9 | 観光政策の展開 | |
10 | 観光行政の構造(中間テスト) | |
11 | 観光行政組織 | |
12 | 交通政策審議会 | |
13 | 国内観光の現状と課題 | |
14 | 観光立国の推進とニュー・ツーリズム | |
15 | ニュー・ツーリズムの取組事例 | |
16 | 定期試験期間 | |