【講義概要】
「情報(化)社会」という用語は1960年代以降、その意味内容を変化させながら現在まで使用され続けてきた。本講義では、社会学における近代化論を枠組みとして、情報化が社会構造や地域社会に対していかなる変化をもたらしてきたのか、また今後いかなる変化をもたらす可能性があるのかについて学ぶ。
講義は大きく分けて三つのパートから構成される。1.基礎概念と理論、2.地域情報化、3.監視社会としての情報社会である。具体的には、脱工業社会、情報社会のメタ理論、情報化政策の歴史と展開、地域情報化と地域メディア、国民国家と監視、情報都市の階級構造といったテーマをつうじて、現代の情報社会を読み解いていく。
本講義は、現代社会学部ディプロマポリシーの「知識・理解」における社会学の基礎知識とそれらを含む幅広い基礎的教養の獲得、および「思考・判断」における現代社会の諸側面に対する洞察力の習得をめざす。また、現代社会学部カリキュラムポリシーに掲げる基本分野の一つである<社会生活と地域>の理解を深めることを目的とする。
※COC地域志向科目
【学習到達目標】
・情報、情報化、情報社会の概念について説明することができる。
・地域情報化政策の歴史と展開について説明することができる。
・情報社会と監視社会の関係について説明することができる。
【履修上の注意】
・講義中の私語は一切認めない。注意を受け入れない場合は退室を命じる。
・単位認定は、出席回数が総授業回数の3分の2以上であることを要件とし、これを満たさない場合は「不可」となる。
・遅刻は原則として「欠席」扱いとする。また、学生証を忘れた、あるいは紛失した場合も同様に「欠席」扱いとする。
・グループワークを実施することがある。
・原則として毎回、コメントペーパーもしくは課題の提出をもとめる。
・小テスト(理解度確認テスト)を実施することがある。
【事前準備学習】
【事前学習】
新聞やテレビで最新のニュースや出来事に触れ、「情報化」や「情報社会」に関する話題・トピックを収集しておくこと。また、それらのトピックについて自らの意見や考え方をまとめておくこと(90分)。
【事後学習】
講義で学んだ概念や理論について、普段の生活のなかで応用し、知識の定着をはかること(90分)。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 教科書は使用しない。 |
参考書 | 参考文献は適宜、講義中に紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業への参加度(40%)、中間試験(30%)、最終試験(30%)による総合評価。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 基礎概念―情報、情報化、情報社会 | |
3 | 情報社会の理論―脱工業社会と第三の波 | |
4 | 情報技術と情報社会 | |
5 | 自動運転と人工知能 | |
6 | 情報化政策の歴史と展開 | |
7 | 国土開発と地域情報化 | |
8 | 中間試験 | |
9 | 地域メディアの役割と機能 | |
10 | 地域コミュニケーションと地域活性化 | |
11 | 監視社会としての情報社会 | |
12 | 国民国家と監視 | |
13 | 文化としての「監視社会」 | |
14 | 後期近代における情報と監視 | |
15 | 全体の振り返り | |
16 | 定期試験期間 | |