【講義概要】
この講義では、2012年末から現在まで続いてきた経済政策の「アベノミクス」をはじめ、「エネルギー地政学」、「反グローバリズム」、「地方創生」など経済に関わる最近の国内外におけるトピックスを素材として、これから社会に出る皆さんに知っておいて欲しい”生きた経済”について学びます。 講義で扱うテーマは、金融、財政、為替と株価、貿易、国際政治、人口、社会保障、労働、教育など非常に広範囲に亘ります。現在日本や世界で起きていることを入口に、これからの大学での学びや社会に出てからの仕事などに役に立つ内容にしたいと考えています。また途中2回を使って、私たちが暮らす名古屋の経済についても簡単に触れる予定です。
この講義はわかりやすさを特に重視しています。このため、いわゆる教科書的な解説はできるだけ少なくしたいと思っています。科目名は堅苦しいですが、経済が苦手な人でも十分理解してもらえるはずです。
この授業は現代社会学部のディプロマポリシーの【知識・理解】のうち、現代社会における<現代経済と企業><社会制度と政策><社会生活と地域>という3つの基本分野に関する専門的知識の修得を主な目的とします。
【学習到達目標】
この講義を通じて皆さんが新聞やテレビで報道される経済ニュースを理解し、それについて自分自身で考え、自分の意見を誰かに話せるようになることを目指します。
【履修上の注意】
・毎回出席を取ります。
・理由のない欠席が5回に達すると失格にします(初回の欠席も含めます)。
・試験は15回目の講義日に行います。正当な理由なく試験を受けないと救済措置はありません。
・課題(minute paper)は、当該授業回の出席者のみ提出できます。
・対面授業では、授業開始から十分程度、主に地域経済に関連する新聞記事の紹介を行います。
・経済の動きを知るためにはニュースを知っておくことが重要です。このため普段から新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりするように心がけてください。
【事前準備学習】
・講義ではその時々の経済的なトピックスを扱いますので、普段から新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりするように心がけてください。
・半数程度の回で課題(minute paper)を出します。
・minute paperについては次の講義の冒頭で解説を行います。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『高校生のための経済学入門[新版](ちくま新書)』 小塩隆士 筑摩書房 2024年 『池上彰のやさしい経済学[令和新版] 1 しくみがわかる』 池上彰著 テレビ東京報道局編 日本経済新聞出版社 2023年 「高校生のための経済学入門」[新版](ちくま新書)はタイトル通り、これから経済を学ぼぶ高校生向けの入門書ですが、大学生や社会人が理解すべき経済の基礎知識が網羅されています。値段も手頃で公務員試験を受験予定の人は経済系科目の学習に役立つと思います。「池上彰のやさしい経済学1」はニュース解説で定評のある池上氏の本で、経済の基本をこれ以上簡単にできないくらいわかりやすく説明しています。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・試験50%,平常点50%の割合で行います。
・任意提出の期末レポートを出した学生には別途加点します。
・定期試験結果および成績については成績公示後に講評、評価分布などを公開します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 日本経済の現在地 | |
3 | アベノミクスを考える(1) ~ アベノミクスが目指したもの | |
4 | アベノミクスを考える(2) ~ アベノミクスは何をもたらしたか | |
5 | 地政学リスクと揺れる資源価格 | |
6 | 経済のグローバル化と反グローバリズム | |
7 | 名古屋経済の“今”と“これから”を考える(1)~自動車革命の衝撃 | |
8 | 名古屋経済の“今”と“これから”を考える(2)~リニアで名古屋はどう変わる? | |
9 | 90分でわかる為替レートと株価の読み方 | |
10 | “自分キャリア”の作り方~ 就活&その先のために | |
11 | 少子化は何が問題なのか~人口減少への「4つの選択肢」 | |
12 | 迫りくる財政破綻の足音 | |
13 | 地方創生ブームの功罪 | |
14 | 格差と公平 | |
15 | 授業の振り返り(理解状況の確認) | |
16 | 定期試験期間 | |