【講義概要】
直接触れることのできない「社会」を研究対象とする場合、「注目する事象」の記述・説明が必要となります。この講義では、現代社会入門で培った視点および基礎セミナーで習得したアカデミックスキルを活用し、①問題の発見、②概念モデル(仮説)の設定、③データの収集・要約といった、「社会」を科学するために求められる基礎的なリサーチスキルの獲得を目指します。
また、講義内では、受講生をスモールグループに分け、実際に、社会リサーチの企画・実施、結果の分析と報告をしてもらうため、グループワークやプレゼンテーションのスキル向上も意図しています。
※この講義は、現代社会学部のディプロマ・ポリシーのうち、【知識・技能】の「現代社会の動きを的確につかみ、それをリサーチしてレポートをまとめる」能力、および、【思考力・判断力・表現力】の「現代社会がもつさまざまな側面にアプローチし、それらを洞察し、的確に判断できる」能力を養うことを主な目的としています。
【学習到達目標】
①研究に必要な概念モデルを設計できる
②仮説の検証に必要なデータを収集・分析できる
③グループで研究成果をまとめ・報告できる
【履修上の注意】
・この科目は「講義(座学)」として位置づけられますが、適宜、「演習」形式を取り入れながら展開します。したがって、講義中に提示するディスカッションやプレゼンテーション課題等について、積極的な取り組みを期待します。
・新型コロナウイルス感染症の拡大状況等によっては、Microsoft Teamsのビデオ会議機能を使用したオンライン(同時配信)形式を併用します。
【事前準備学習】
・社会学や心理学といった社会科学系の基礎科目を履修しておくことで、本講義の理解がより一層深まります。
・一部の課題ではエクセルで図表を作成してもらうため、エクセルを利用できるようにしておいてください。
・発表はパワーポイントで作成したスライドを用いるため、パワーポイントを利用できるようにしておいてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | ※指定なし(適宜プリントを配布します) |
参考書 | 『アカデミック・スキルズ-大学生のための知的技法入門-』 佐藤望,湯川武,横山千晶,他 慶應義塾大学出版会 2006 『社会調査入門』 盛山和夫 有斐閣 2004 『社会調査へのアプローチ』 大谷信介,木下栄二,後藤範章,他 ミネルヴァ書房 1999 『社会調査事典』 一般社団法人社会調査協会編 丸善出版 2014 『概念モデルをつくる-研究課題を目に見える形に-』 松村真司,福原俊一 NPO法人健康医療評価研究機構 2008 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
受講態度、講義時に示す課題およびレポートの成績を総合して評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 記事データを読む/概念モデルの検討 | |
3 | 記事データを集める/親和図法による概念整理 | |
4 | 記事データの要約/尺度の構成 | |
5 | 記事データの引用/概念モデルの検証 | |
6 | 概念モデルの検討/記事データを読む ※グループ入れ替え | |
7 | 親和図法による概念整理/記事データを集める ※グループ入れ替え | |
8 | 尺度の構成/記事データの要約 ※グループ入れ替え | |
9 | 概念モデルの検証/記事データの引用 ※グループ入れ替え | |
10 | グループワーク①(リサーチテーマの決定および仮説の設定) | |
11 | グループワーク②(調査の企画および調査票の作成) | |
12 | グループワーク③(調査の実施および結果の分析) | |
13 | グループワーク④(発表用要旨原稿およびスライドの作成) | |
14 | リサーチ成果報告会①(前半グループによる発表) | |
15 | リサーチ成果報告会②(後半グループによる発表) | |
16 | レポート提出 | |