【講義概要】
化学とは、自然界の原子・分子・イオンなどの粒子によって構成される物質世界・生命世界を探求する学問です。私たちの身の周りの物質や食物、生体などすべてが化学の研究対象になります。この世界に存在する物質はいずれも原子を基本単位として形成されています。原子(元素)は周期表に記載された100種類ほどのものしか存在しませんが、その組み合わせ方や結合様式の違いによって、無数とも言えるほどの様々な物質が生み出されます。化学は、原子から多様な物質が形成される際の基本法則を与えると同時に、形成された物質がどのような性質を持つかについても説明を与えます。また、ある物質の内部で原子の組み換えが起こり、別の物質に変化することが化学反応です。化学反応は、燃焼や呼吸などの身近な現象であるばかりではなく、これまで存在しなかった未知の物質を新たに作り出す手段でもあります。したがって、私たちの生活をより豊かで便利にする新素材や高機能材料を生み出すためには、化学の知識が不可欠です。
本講義では、化学の基礎を修得することを目的として、原子・分子の性質、水や空気や土など身の周りの物質の化学、燃焼など化学反応の性質、金属やプラスチックなど材料の化学、食品の化学、環境とエネルギーの化学について説明します。
本講義は、本学のディプロマポリシーで述べられている「人間、社会、文化、自然等に関する幅広い知識を身に付ける。」を目的として開講されるものであり、また、カリキュラムポリシーで述べられている≪NGU 教養スタンダード科目≫に位置づけられます。
【学習到達目標】
今日の便利で豊かな暮らしを支えている材料や製品、さらに生体は、すべて化学物質でできています。たとえば、日々の生活に欠かすことのできなくなった携帯電話は、高分子化合物であるプラスチックの筐体、無機化合物である電子部品、液晶分子などで構成されており、それを作動させるための電気は電池内の化学反応によって生み出されています。また、石鹸やシャンプー、化粧品や整髪料などは、有機化合物や高分子化合物の水溶液です。このように身の回りの物事の多くが、化学の知識を基盤として成り立っていることを理解し、化学(科学)的な思考力を養いましょう。
【履修上の注意】
授業には毎回出席すること。毎回、理解度を確認するための小テストを実施する。小テストはその日の講義内容から出題するので、講義の内容をよく聞いて、重要事項を記録すること。
【事前準備学習】
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと。受講後には、授業で扱った内容を復習し、化学と日常との関わりについて理解を深めること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | プリント資料を配布します。
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参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業態度と各回に実施する小テストにより評価する。次回授業で、小テストの解答例等を示し、フィードバックを行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 化学とはどんな学問か | |
2 | 水の性質 | |
3 | 大気の化学 | |
4 | 大地の化学 | |
5 | 環境化学物質 | |
6 | エネルギーの化学 | |
7 | 燃焼の化学 | |
8 | 溶液の化学 | |
9 | 接着の化学 | |
10 | 色の化学 | |
11 | 金属の性質 | |
12 | プラスチックの性質 | |
13 | レアメタルとは | |
14 | 食品の化学 | |
15 | 発酵の化学 | |
16 | 定期試験期間 | |