名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限財政学入門春A名古屋 22萩原 史朗EK2301

【授業情報】

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講義概要

 ■ 講義の概要
 私たちは,日常生活において,道路・港湾・空港・公共交通機関・上下水道・公共施設・社会保障・教育などといった公共財や公共サービスを利用しており,その財源となる様々な税金・保険料・使用料を支払っている.本講義では,そのような日常生活に欠かすことができない公的部門(国や地方自治体)の経済活動や予算の仕組みについて学習する.また,わが国の財政状況や財政制度について学ぶ.
 講義全体を通じて,公的部門の果たす役割について理解を深め,政府の経済活動に係る諸課題を発見するだけでなく,それらの課題解決案を提案するための基礎を修得できるようなプログラムを用意する予定である. 

※より発展的な内容については,「財政学1(3年次以上の学生にとっては「財政学」)」(2年次以降,秋学期),「公共経済学」(3年次以降,春学期),および,「経済学特殊講義(地方財政論)」(2年次以降,秋学期)を受講されたい.

■ 学部のディプロマ/カリキュラムポリシーとの関係
 本講義は,経済学部のディプロマポリシー『知識・技能』のうち,「経済社会が抱える様々な課題に対する関心と問題意識を持つことができる.」,『思考力・判断力・表現力』のうち,「政治・法律分野とのつながりを理解し,経済社会を多面的に捉えることができる.」,「経済社会の現実における課題を自ら発見し,経済学を基盤とした知識を実際の経済社会へ応用することができる.」を修得することを目的としている.

 本講義は,COC地域志向科目である.



【学習到達目標】

(1)受講生が「市場経済における政府の役割と限界」について理解する.
(2)受講生が「わが国の予算制度と財政の現状」について理解する.
(3)受講生が「財政政策のマクロ経済効果」について理解する.
(4)受講生が「財政の持続可能性を保ちながら,今後,どのような社会や経済を構築していくのか?」について,自分の意見を理路整然と説明できるようになる.



履修上の注意

(1)講義は,毎週,対面で行われる予定である.
(2)講義は積み重ね方式になっているので,それまでの講義で習ったことが頭に入っていなければ,講義内容がどんどんわからなくなってしまう.したがって,欠席や遅刻等をしないこと.
(3)多くの講義では,反転授業を取り入れる予定である.具体的には,まず,講義資料を見ながら,学習ノートの穴埋めを行ってもらった後,解説を行う.講義資料は教材ボックスに配布するので,毎回,ノートパソコンやタブレットを携帯すること.
(4)講義資料や学習ノートの解説後,復習問題を行ってもらうので,それを活用して講義内容の理解を確実なものにすること.
(5)受講者の講義への積極的な参加を希望する.積極的に意見や質問を行ってもらいたい.



【事前準備学習】

受講前:
(1)1年次で学習した「ミクロ経済学入門」,および,「マクロ経済学入門」の内容についてよく復習を行うこと.
(2)日頃から新聞を読んだりニュースを見たりしながら国や地方の財政に関心を持つこと.
受講中:
学習ノートに,授業後,自分で見返して分かるようなメモを取ること.授業後に,課題として提出してもらう.
受講後:
(1)講義資料や復習問題を参考に復習を行うこと.復習問題には,資格試験や公務員試験と関連した問題も出題する.
(2)さらに深く勉強したい箇所について,「さらなる学習のために」に記した文献を学術情報センターで借りるなどして該当箇所を読むこと.



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 本講義では,特定のテキストは使用しない.代わりに,講義資料,復習問題,動画をCCSの「教材BOX」にアップするので,これらを用いて授業内での学習と授業外での予習・復習を行っていただきたい.
参考書『財政のエッセンス』 西村幸浩・宮崎智視 有斐閣 2015年
『財政学 ベーシックプラス』 山重慎二 中央経済社 2016年
『財政入門』 森田雄一・柳原光芳編 中央経済社 2019年
『財政学の扉を開く』 高橋正幸・佐藤滋 有斐閣 2020年
『はじめて学ぶ財政学1 2023年度版』 矢吹初 Kindle出版 2023年
『はじめて学ぶ財政学2 2023年度版』 矢吹初 Kindle出版 2023年
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

 毎回,学習ノートにメモを取ってもらい,授業後に課題として提出を行ってもらう(40点満点).また,学期末試験(60点満点)を行う.そして,課題提出+期末試験の合計100点満点で,以下のように絶対評価を行う.

   90 点以上の場合 → S,80点以上89点以下の場合 → A,70点以上79点以下の場合 → B,
   60点以上69点以下の場合 → C,59点以下の場合 → D

なお,学期末試験を受験したとしても,6回以上の欠席で「受験資格なし」とするので注意すること.



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1講義の概要とガイダンス:財政とは?財政学とは?
2市場経済における政府の役割(1):厚生経済学の基本定理の復習
3市場経済における政府の役割(2):財政の三機能
4予算制度
5予算の種類
62024年度一般会計予算
7わが国の財政の現状と国際比較
8財政投融資
9わが国の社会保障制度
10財政政策のマクロ経済効果(1):政府支出乗数
11財政政策のマクロ経済効果(2):減税乗数
12国債
13過剰な政府債務の弊害
14財政の持続可能性
15授業総括
16定期試験期間