【講義概要】
財政とは政府の経済活動のことを指します。財政学とは政府の経済活動を分析する科目です。政府は公共財や公共サービスを供給するために、租税を徴収したり公債を発行することで資金調達をしています。政府には中央政府(国)と地方政府(地方)がありますが本講義では主に中央政府の経済活動について学んでいきます。
政府は、民間部門に対して公的部門ということもありますが、原則的には民間部門で供給されない公共財(サービス)を供給します。たとえば、道路や港湾、空港、公共交通機関・上下水道や教育、公共施設などといった私たちの生活に欠かすことのできない財やサービスです。
【学習到達目標】
自分の納めたお金(税や保険料)がどのように使われているのか政府を監視し、有権者として自分にとってよりよい選択ができるようになる。
ニュース等の誘導等に惑わされずに自分の意見を持てるようになる。
いまの政策や政府の方針が将来世代へどのような影響を与えるのかについて自分で考えることができるようになる。
【履修上の注意】
体調不良や就職活動、その他いかなる理由であっても、授業に出席できなかった場合には、欠席として扱います。
CCS上で「欠席」と登録された記録を「出席」に変更するように教員に依頼しても対応しません。
提出物の期限は守るようにしてください。私語や途中退出等ほかの受講生の受講の妨げとなる行為は慎んでください。原則的に毎回、授業中に課題を課し、紙で回収しますので、できるだけ欠席しないようにしましょう。
【事前準備学習】
受講前には参考書の該当箇所を読んで、疑問や興味を持ったところについては自分なりに調べてみましょう。また、可能な範囲でミクロ経済学やマクロ経済学の復習をしておいてください。
受講後は、講義資料を読んで授業内容の理解の定着を図りましょう。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 講義資料をCCSの「教材BOX」にアップします。 |
参考書 | 『財政のエッセンス』 西村幸浩・宮崎智視 有斐閣 2015年 『財政学 ベーシックプラス』 山重慎二 中央経済社 2016年 『財政学の扉を開く』 高端正幸・佐藤滋 有斐閣 2020年 『基礎から学ぶ財政学1』 矢吹初 Amazon Kindle(電子書籍) 2022年 『基礎から学ぶ財政学2』 矢吹初 Amazon Kindle(電子書籍) 2022年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点40%(第1回から第15回までの授業中の課題提出状況による)、期末試験60%で評価する。
ただし、課題提出が10回に満たない場合は期末試験の受験資格を与えない。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 日本の財政の現状 | |
2 | 政府の役割 | |
3 | 市場の失敗と政府の失敗 | |
4 | 公共財について | |
5 | 日本の所得分布と格差 | |
6 | 所得格差の是正―格差をどの程度是正するのか― | |
7 | 社会保障制度―なぜ経済的に貧しい人を助けなければならないのか― | |
8 | 財政政策―景気の安定化のために政府はなにをするのか― | |
9 | 公共事業の現状と問題点 | |
10 | 租税の現状について | |
11 | 課税原則と課税の効率 | |
12 | 国債の概要と国の債務 | |
13 | 財政の健全化について | |
14 | 公民連携―民営化、民間委託、PPP、PFI― | |
15 | ふりかえり | |
16 | 試験期間 | |