【講義概要】
日本語を母語としない人に日本語を教えるための文法を学びます。日本語学3では、主に初級前半の文型を扱います。日本で行われる日本語の授業の多くは直接法といって、日本語で日本語を教えます。初級前半で学ぶことは、日本語母語話者からみると、難しいものではありませんが、学習者から見ると、決して易しいものではありません。直接法は、簡単な日本語でことばや文法項目を説明することが多いです。習ったことばや文法項目が少ない学習者にわかりやすく新たな文法項目を説明するのは、簡単なことではありません。
この授業では日本語文法の知識を深めるにとどまらず、文法項目をいかに教えるかにも重点を置きます。日本語を母語とする日本人が教える際には、学習者の立場になって、その難しさを予測することが必要です。また、学習者の質問に答えたり、誤りを適切に訂正したりすることが求められます。
ただ授業を聞くのではなく、自分が教師として教えるならどう教えるかという気持ちで授業を受けてください。授業中、意見を求めることもあります。また、グループで話し合いをすることもあります。積極的に授業に参加してください。授業を受けたら、毎回振り返りシートの記入・提出をしてください。授業の始めに小テストを行います。(追試はしません)
【学習到達目標】
1.日本語の初級テキスト(前半)で扱われている文法を教えられる程度まで理解する。
2.日本語の初級テキスト(前半)で扱われている文法項目について自分で説明できるようになる。
3.学習者からのよくある質問に答えられるようになる。
【履修上の注意】
1.初回の授業時に、授業の進め方、評価方法、クラスルールについて説明します。初回欠席した学生は受講の意思がないものとみなします。受講生の日本語文法の理解度によって授業内容を一部変更する場合があります。
2.欠席する場合は、事前に届ける必要はありません。正当な欠席理由がある場合は、次回授業に出席した際に届けを提出してください。
3.欠席した授業内容について質問したい場合は、翌週の授業後に聞いてください。CCS上では詳しい内容はお答えしていません。
4.この授業は、大学側の指示によって非対面で行う可能性もあります。その場合はTeamsで同時双方向授業を行います。また、授業運営方針が変更された場合はそれに従います。
【事前準備学習】
毎回授業後に振り返りシートを記入してもらいます。授業内容を復習し、興味を持ったことを調べ、シートに記入してください。また、毎回、授業の始めに小テストを行います。テスト内容は前回の授業内容となります。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | プリントを配布しますので、各自ファイルしてください。失くした場合、再配布しません。
同時双方向の授業時は、画面上でファイルの共有をします。 |
参考書 | 必要があれば適宜、授業中に関連のある図書、教科書などを紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
1.課題・小テスト 90% 2.平常点 10%
1.は、振り返りシート・小テスト・課題、2.は授業への貢献度です。それをもとに算出します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 日本語を日本語を母語としない人に教えるとは | |
2 | 品詞とは、さまざまな名詞 | |
3 | 副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞 | |
4 | 動詞の種類1 活用の型による分類、「~ている」をつけたときの意味での分け方 | |
5 | 動詞の種類2 自動詞・他動詞、意志動詞・無意志動詞 | |
6 | 活用形の名称とその問題点 | |
7 | 動詞の時制 | |
8 | さまざまな形容詞 | |
9 | 形容詞の教え方、形容詞のテキストでの扱い | |
10 | 指示詞(こ・そ・あ) | |
11 | て形、動詞のグループ分け | |
12 | て形の意味、て形の作り方 | |
13 | 単文と複文、連体修飾 | |
14 | 文体とは、普通形 | |
15 | 普通形を使う文型 | |
16 | 定期試験期間 | |