【講義概要】
本講義では、古代ギリシアから現代まで、二千年以上にもわたる、西洋政治思想の歴史的展開を学びます。政治思想は、つねに時代と格闘し、変化してきました。政治と哲学とが結びついていた古代、政治と宗教との関係が深かった中世、そして近代以降は政治そのものが自立化しました。それぞれの時代に登場する政治思想を内在的に理解することで、人々が時代の状況といかに向き合い、時代の課題をいかに解決していこうとしたのかを知ることができます。では、現代に生きる我々が政治思想を学ぶことには一体どんな意味があるのでしょうか、その答えは本講義を受けた上で、自ら出して頂きたいと思います。
なお、講義形式は、「指定教科書」とCCSを通じて配布する「講義レジュメ」(毎回)を活用した説明・解説と、参加者との対話(質問に対する応答)を基本とします。参加者には毎回「コメント用紙」の提出を義務づけます。「コメント用紙」に書かれた質問等には、翌週の講義冒頭で、出来る限り応答します。講義中にも、参加者の意見や感想を求めることがあります。
新鮮な知的好奇心を持ち、楽しみながら学び、柔軟でしなやかな思考力を身につけたい学生を歓迎します!特別な能力は問いませんが、「履修上の注意事項(最低限のルール)」を遵守し、自分なりの意欲と責任感を持って積極的に講義に参加することを期待します!
DP・CPとの関係:現代社会が抱える様々な課題に対して「政治学的関心」を持ち(知識・技能・理解)、政治思想史の学問的蓄積に裏づけられた「政治学的視点」から諸課題を自ら分析する応用力をつけ(思考力・判断力・表現力)、課題解決に向けて貢献することができるような思考を身につける(主体性・協働性)ことを目指します。
【学習到達目標】
古代ギリシアから現代に至る西洋政治思想史を取り上げ、西洋における人類の思索の軌跡をたどります。そこから現代に生きる我々が何を学び得るのでしょうか。「政治とは何か」「人間とは何か」「われわれ人類はどこから来てどこへ向かうのか」「現代という時代の課題とは何か」などの根本的な問いについて、受講生の皆さんが一定の見識を持てるようになることが本講義の目標です。
【履修上の注意】
1.CCSを通じて配布する「レジュメ」を、必ず各自で印刷して持参すること。
2.「遅刻」「私語」「食事」「講義中の入退室」など、本人や他の受講生および講師の集中力を妨げたり、周囲の迷惑になると判断される行為をすべて禁じます。
3.携帯電話・スマートフォンは、講義中には机上に置かず、カバンなどに収納しておくこと。触れること自体を禁じます(当然ながら、講義中の検索や板書の撮影も禁止)。
4.もし以上の「最低限のルール」を守ることができないと思う者は、自ら履修をご遠慮ください。また、周囲の迷惑を顧みず「ルール違反」を犯した受講生に対しては、注意しても改善しない場合、その場で「退室」を命じたり、受講や単位を認めないことがあります。
【事前準備学習】
1.事前学修:①指定教科書の該当部分を授業までに読んでおくこと。②毎回提出する「コメント用紙」の「ニュースコメント欄」に記入すること。その準備作業として、新聞・ラジオ・テレビ・インターネット等を活用した日常的なニュース・チェックを習慣にすることを目指して下さい(ひとつの目安として、毎日約20分×7日=週に約140分程度)。
2.事後学修:①指定教科書の該当部分や配布レジュメを読み直し、各講義の内容を復習しておくこと。②必要に応じて、「感想・意見」を求めたり、テーマを指定して「レポート」を課すことがあります。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『西洋政治思想史』 宇野重規 有斐閣 2013年 |
参考書 | 『西洋政治思想資料集』 杉田敦・川崎修(編) 法政大学出版局 2014年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
○期末試験70%:講義内容の理解を問う「選択・記述問題」と「論述問題」、持込は一切不可
○課題提出30%:コメント用紙(感想含む)や確認問題等の「課題」の提出実績とその内容
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 西洋政治思想史を学ぶ意義 ※ガイダンス | |
2 | 古代ギリシアの政治思想 | |
3 | 古代ローマの政治思想 | |
4 | 中世ヨーロッパの政治思想 | |
5 | ルネサンス・宗教改革・科学革命 | |
6 | 近代の政治思想(1)17世紀の政治思想 | |
7 | 近代の政治思想(2)18世紀の政治思想 | |
8 | 前半のまとめ ※授業進度の調整を含む | |
9 | 近代の政治思想(3)ふたつの革命 | |
10 | 近代の政治思想(4)19世紀の政治思想 | |
11 | 現代の政治思想(1)社会主義と全体主義 | |
12 | 現代の政治思想(2)自由主義と民主主義の相克 | |
13 | 現代の政治思想(3)政治哲学の現代的復権 | |
14 | ドキュメンタリー・ビデオ視聴 | |
15 | 後半のまとめ ※授業進度の調整を含む | |
16 | 定期試験 | |