【主題】
「資本市場と法」をテーマに3年次に学習した企業買収をめぐる会社とファンド等の支配株主間の攻防を中心とし、裁判例から金融商品取引法の判例まで発展させて学びます。 企業買収は市場での株式の買い占め等をきっかけに進められますが、その市場には公開買付や大量保有報告、内部者取引などの取引ルール等が存在します。市場ルールは金商法が規律しますが、その違反事例を裁判例で学んでいきます。
【指導方針概要】
半期15回のうち、必ず一人1回は判例報告をしてもらい、それをきっかけとして皆さんで一緒に考える運営とします。各回、報告者と質問者二人のチーム分けによって、それぞれが自分の立場で質問や主張をしてもらい、場合によっては教員が入り、進めて行きます。もちろん、最後のまとめとポイントの整理は、教員がするので、心配なく。
ゼミの初回は、オリエンテーション、自己紹介、とりあげる判例の説明と報告担当の割当、各チーム分けを実施します。とりあげる判例は、ニッポン放送事件、ブルドッグソース事件、クオンツ事件、デジタルデザイン事件、出光興産事件、村上ファンド事件等、その後の裁判例に影響を与えた有名なものばかりです。
なお、金商法は2年以降の選択科目となるため、判例と基礎を確実に理解していけるように金商法の基本学習も実施していきます。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | 『金融商品取引法入門』 黒沼悦郎 日経文庫 2018 ゼミで使う判例は授業前に配布しますが、以下の判例解説集を参考にしましょう。
◇「会社法判例百選(第3版)」岩原・神作・藤田編(有斐閣、2016年)
◇「金融商品取引法判例百選」神田・神作編(有斐閣、2013年)
◇「M&A判例の分析と展開」野村・中東編(経済法令研究会、2007年)
◇「M&A判例の分析と展開II」中東・大杉・石綿編(経済法令研究会、2010年)
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指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
ゼミでの報告が大事になるので、担当の回は必ず出席して報告してください。報告者が不在になると、ゼミが成り立ちません。報告者は、報告資料をA4で5ページ程度にまとめて当日に配布してください。まとめ方はオリエンテーションで説明します。
また、各出席者もゼミにしっかり参加して発言するように心がけてください。ゼミはもちろんのこと、ゼミ合宿等ゼミ関連イベントにも必ず出席するようにしてください。判例報告や各出席者の意見や質問は、必ずしも法律知識を問うものではありません。これから社会人になる皆さんが、自分の言葉で難しいこと、わかりにくいことをどう表現していくのかが大事です。教員として最大限サポートしていくので、一緒に考えて行きましょう。
※感染症の状況や課外活動の大学の取り扱いに従います。