【主題】
現代日本で生起する社会現象について、社会学的な視点からそのメカニズムを分析し解明することをめざします。メディア文化、消費文化、若者文化などの現代文化に関する社会現象をメインテーマとしますが、その他、ジェンダーやエスニシティ、社会階層などさまざまな格差をめぐる問題や、家族をめぐる問題(結婚、離婚、不倫、育児、介護、親子関係、夫婦関係など)、教育をめぐる問題(たとえば、部活や校則、学歴社会、就職活動など)といったテーマでもかまいません。
【指導方針概要】
研究報告書の執筆および、「現代社会フォーラム」での研究成果報告を最終目標として、以下の内容で演習を行ないます。
春学期は、おもに3つのステップを踏んで、ゼミ生各自が研究報告をして、研究を進めていきます。①研究テーマの設定、②調査課題の設定、③調査の企画と設計です。自身の研究テーマに関連する先行研究、新聞記事、統計資料なども少しずつ調べて、春学期の成果物としてまとめます。
秋学期は、春学期に設定した仮説、および調査設計をもとに、社会調査(質問紙調査もしくはインタビュー調査)を実施してデータを収集し、分析および研究報告書の執筆をすすめます。なお、原則として3年次の研究(と、その指導)は、4年次の現代社会演習2でも継続することを想定していますが、研究テーマの変更を禁止するものではありません。継続研究の場合は、先行研究(文献)レビューや追加調査を実施することで、内容に厚みのある卒業研究をめざします。
3年次秋学期の年明け(1月)以降は就職活動が本格化しますので、年内(12月)には研究報告書の執筆が完了するスケジュールですすめる予定です。12月末に研究報告書の提出〆切を設定し、1月は現代社会フォーラムのプレゼン資料の作成を行ないます。
これまで本ゼミの学生が行なった研究テーマには、つぎのようなものがあります(抜粋)。
・社会的孤独感および精神的健康に対する SNS 利用頻度の影響
・性役割分業意識の規定要因
・大学生の自立意識の規定要因―「親への依存性」を中心とした検討
・コンシューマーゲーム利用の規定要因
・友人関係とネット依存
・大学生のクルマ利用の実態とその意識
・大学生の有料動画配信サービスの利用実態
・「テレビ離れ」の実態とテレビ視聴時間の分析
・音楽とファッションの親和性
・「お酒好き」なのはどのような学生か?
・書物には「優劣」があるのか?
・高校時代の校則が大学生活に与える影響
・韓国文化を好きなのはどのような学生か?
・大学生のスケートボードに対する印象とその特徴
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | -テキストは、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
指導方針に関連して、本ゼミ参加および単位認定の前提を以下に記します。
第一に、対象は何でもよいので、自分が「調べたいこと」「明らかにしてみたいこと」をふだんから意識して探してください。何らかの趣味を持つ人はそれを研究テーマにしてもかまいません。
第二に、春学期、秋学期にそれぞれ、おおよそ3回程度の報告を行なってもらいます。報告担当の回に無断で欠席をすると、ゼミ生全員に迷惑をかけることになります。体調不良などで欠席が予想されるときは前もって連絡をするなど、大人として常識的な対応を求めます。
なお、演習という本科目の性質上、4回以上の欠席で単位認定不可とします。また、大幅な遅刻は欠席扱いとします。その他、受講態度が著しく悪い場合(連絡しても返信しない、大幅な遅刻が頻繁にある、出席してもひと言も発言しないなど)や、ゼミ全体の運営に支障をきたす(報告担当回に無断で欠席する、他のゼミ生を過剰に非難するなど)と教員が判断した場合も、単位認定不可とします。
その他、友人同士で応募する際など、志望理由欄にその旨の明記があれば、選考時にできる限り考慮します。