【主題】
本授業は卒業研究に向けた演習です。3年次の研究計画、研究成果(予備的調査)に基づき、主として心理学の観点から各個人が関心を持つ社会問題、課題について研究を進めます。授業時間では、進行状況の報告や研究方法に関する質疑応答等、より信頼性、妥当性の高い研究を目指した討論が行われます。
(春学期は)学生からの要請に応じ、産業組織心理学の知見やコミュニケーションの知見を用い、就職活動へのアドバイスも適宜行います。
【指導方針概要】
3年次に引き続き、各個人で課題の探求を進める事が中心となります。授業時間で考えた事に対して、授業外の時間で調査を行ったり、さらなる検討を行う必要があるかもしれません。さらに、就職活動等でやむを得ず授業時間に参加できない事態も考えられます。授業時間に関わらず、友人、教員と連絡をとり、期限までに研究を終わらせる見通しを持つ事を意識してください。
テーマや内容については、学生個人の興味や関心が問われます。就職活動やその後の生活を意識して、それら進路で役立つ様な切り口や視点の提供を心がけたいと考えています(サービス業←コミュニケーション、対人関係、社会的スキル)。
数的処理や計算機利用のスキルアップの為、研究の進め方として、量的データ(実験、アンケート)を扱ってもらうことが望ましいと考えますが、必須ではありません。心理学以外のテーマについての文献研究にも可能な範囲で対応します。
なお、量的データを扱う場合には、早期に研究計画を立てて実践につなげる必要があります。そのため、遅くとも4年の秋学期開始時(9月末ごろ)には実施できる見通しが立たない場合には、量的データを扱わないように指導します。データは取りたいと思った時にすぐに手に入るものではなく、回答者や実験協力者に承諾を得て一定期間を設けて入手するものです。さらに、その後予定されるデータ入力、整理、分析、考察、論文内への組み込み、卒論提出などの一連の手続きの見通しが持てず、十分なデータ活用が見込まれない場合においては、データ収集の不利益の方が大きくなります。
研究成果は最終的に卒業論文としてまとめていくことになります。報告書の形式や、引用方法等、改めて指導していきますが、これまでの学びをふり返り、学生個々人でも形式を守った書き方・報告ができるよう留意してください。なお、学部としての卒論提出期限は例年1月中旬ですが、このゼミでは12月1日の提出を守ってもらっています。提出期限ぎりぎりに修正が必要な大量の初稿を閲覧しても、何も指導できないばかりか、修正の時間も取れません。自分では6割の完成度でも、早期に周囲と共有して意見を交換し、期限には9割、10割のものが出せるような仕事習慣を意識してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | 特にありません。各人で図書や論文を検索し引用していきます。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
指導方針のところにも記載しましたが、学生によっては不規則な参加となる事が考えられます。そのような場合でも社会人としての自覚を持ち、教員や他の学生と情報の共有を行いながら進めていってください。
教員や他の学生と研究について議論する時には、レジュメを用意する事を推奨します。自分の考えを書き出し、論理的に整合しているか眺めてみる事は長期間にわたる複雑な思考の大きな助けになります。自分の考えを明確にした上で他者と相談する事を意識してください。