名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限現代社会演習1通年名古屋 43安藤 りかGD3101
5限現代社会演習1通年名古屋 43安藤 りかGD3101

【授業情報】

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主題

 本ゼミの主旨は、①心理学(とくに臨床心理学)かキャリアデザイン(学)、またはその周辺の社会現象に関して、②あなた自身の問題意識に基づいて、③インタビュー調査とその結果の質的分析をおこない、それらの取り組みをとおして④心理やキャリアに対する問題意識を発展・深化させていくこと、です。そしてそれを4年生でのrichな卒論執筆につなげていきます。



指導方針概要

【春学期・秋学期の構成】

春学期:青年期(≒若者)の心理学に関する基礎的素養を深めるとともに、企業ゲストをお招きしてキャリアについても見識を広めます。

秋学期:相手の話をしっかりと聴く練習を経て、ゼミ生同士での短いインタビューにチャレンジします。そして、そのインタビューデータを題材にして分析手法の基礎を修得します。→これらの取り組みを、卒論のテーマ設定や調査スキルの向上につなげていきます。

【上記の「主題」欄の具体的内容】

①「心理学(とくに臨床心理学)かキャリアデザイン(学)、またはその周辺の社会現象」とは?

キーワードとしては次のようなものが考えられます(あくまでも例ですので、この他にもいろいろ考えられます)。

心理学に関して:アイデンティティ、恋愛、結婚、家族関係、親子関係、いじめ、うつ、依存症(ギャンブル、薬物、買い物、スマホ)、虐待、リストカット、カウンセリング、SNSによるつながり、

キャリアに関して:就職、就活、キャリア教育・支援、フリーター、ニート、就活うつ、新卒一括採用、終身雇用、ブラック企業、早期離職、転職、昇進・昇格、エンプロイアビリティ(企業に採用される力)、女性のキャリア

②「あなた自身の問題意識」とは?

本ゼミでは、あなた自身の内側からフツフツと湧いて出るような心理やキャリアに関する問題意識を重視します。日々の素朴な思いを、具体的な調査・研究課題にまで高めていきましょう。

③「インタビュー調査とその結果の質的分析」とは?
 
 上記したように、本ゼミではあなた自身の問題意識を重視します。しかし、だからといって、あなたが一人で「僕は・私は、こう思っているんだもん!」と言っているだけでは卒論執筆につながりません。論文は感想文ではないのです。何を主張するにも、その裏付けとなるデータが必要になります。裏付けを持つことによってはじめてあなたの主張が「あぁ、これは本当にそうだ」「なるほど、こういう視点もあるのか」と他人に納得してもらえるものになるのです。
 
 その裏付けを得る手法として、本ゼミではインタビューを用います。周囲の人の“語り”の中に、あなたの問題意識解決の糸口が潜んでいると考えるわけです。相手の話をしっかりと聴くための練習から入り、慣れてきたらゼミ生同士で短いインタビューを実施→文字起こし(収録した音声を一字一句も文字化すること)→分析という流れをひととおり経験してみましょう。ただし、実はインタビューの分析はさほど簡単ではないのですが、いったんコツを覚えればワクワクするような作業に変わるでしょう。

④「あなたのキャリア全般に対する問題意識を発展・深化させていくこと」とは?

 一つの問題意識を適切に掘り下げることができれば、あ~ら、不思議、それに隣接する問題意識の扉まで次から次へと開いてくるようになるのです。そうなると周囲のいろんなことが、「あれはどうして?」「これは本当にそうなの?」とあなたの好奇心の対象になってきます。あなたが日々感じていたこと・思っていたことは、決してあなた一人だけの思いなのではなくて、実は社会と深いところでつながっていたんだ!と実感する日も近いかも、です。

 以上のような内容を予定しています。ところで、インタビューの分析を主とする研究は「質的研究」に分類されます。ある研究者によると、質的研究には研究者自身の「癒し」につながる要素が含まれています。他の誰でもない、あなた自身の魂が、心底知りたいと思うことを、このゼミで一緒に追究していきましょう!



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト-テキストは、登録されていません。-
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

本演習を履修する学生には、以下の3点を強く求めます。

①報告・連絡・相談をこまめに行うこと。音信不通状態は厳禁。
②ゼミでの連絡はCCSを用いる。授業期間・定期試験期間は、3日に1度程度、長期休暇中も1週間に1度程度はCCSを確認し、返事を求められているものにはなるべく早く返信すること。
③安藤は、「剽窃」(ひょうせつ:他人の書いた文章を自分が書いたかのように装うこと。文章の盗用)を許しません。上手くない文章であっても、とにかく、自分で考えて、自分で書くこと。それが最も重要なことです。